結論:国民騙しの天才! 私はすでに「時事直言」と「目からウロコ・東京大会」で、小泉内閣発足と同時に日米間でスタートした「成長のための日米経済パートナーシップ」の一環として策定された「日米投資イニシアティブ」に「小泉構造改革は対米日本の叩き売りの精神と方策」が克明に設定されていることを解説した。 米国の対日直接投資(日本買い)を促進させるための「5つの重点分野」と74の施策の重要部分を解説して、いかに小泉首相は、日本企業を、特に邦銀をアメリカに叩き売ろうとしているかをディスクローズした。米国がもっとも強く主張している「三角合併」とは、アメリカの投資会社が日本の銀行や優良企業を買収したいとき、投資会社本社(在米)が発行する株式を買収対価として使えるようにすることを言う。つまりニッケイ225の平均株価とNYダウ平均を見れば分かるとおり、アメリカの会社の株価は日本の100倍であるから、三角合併攻勢を受けたら日本の企業はひとたまりもない。 邦銀と企業は万一の危険に備えて銀行と企業間で株式を持ち合いをした。又政府も三角合併を商法で厳しく禁止していた。持ち合いと商法でアメリカのM&A攻勢に対して共同で防衛して来たのである。小泉・竹中コンビは、国家権力と行政指導でまず持ち合い解消をなかば強制したばかりか、2003年4月9日商法特例として三角合併を認めてしまった。 これでアメリカは「濡れ手に粟」。商法改正で現在三角合併は、アメリカの邦銀買収を画策してきた竹中大臣の認定で行われることになった。 竹中大臣はいずれあと3年で辞めるので、小泉首相は2005年の通常国会で商法改正法案を通し、三角合併を永遠法にする。これは小泉・ブッシュ合意を実現するためである。歴代の総理大臣の中には、目に余るほどの米国追従者がいたが、小泉ほど徹底した対米隷属者で、ここまで国民を騙しきった総理はいなかった。 小泉はこれほどまでも国民を裏切りながら、今なお50%以上の支持率を誇っている。小泉は国民騙しの超天才と言わねばなるまい。 |