7月7日ロンドンのシティー(金融中心地)で起きた多発テロは高度なものだった。

G8サミットで特別警戒中であったばかりか、シティーはイギリスだけでなく世界の金融センターだから常に安全体制がとられていた。ロンドンが次期オリンピック開催地に選ばれたことも手伝って7日は世界の目が否が応でもロンドンに向けられる日だった。

テロは4箇所で起きたが、すべて成功しており、他所で失敗した気配はない。

今回のロンドン同時爆破テロは1998年8月8日の米大使館同時爆破事件(アフリカのケニアとタンザニア)、9/11(WTOとペンタゴン爆破)に次ぐ高度なテロである。

今までの高度なテロはすべてアルカイダが容疑者になるが結局「証拠」がないため「お蔵入り」になっている。アフリカの米大使館爆破に使われたケミカルが分析された結果、「到底アルカイダが扱えるものではない」と世界的権威の化学者が結論付けた。真犯人が確定しかかったのである。だから私はアルカイダの容疑者9人の公判日(NY地裁)が決まった時点(2月)で公判日の前日に9/11が起きることを予測していたのである。

世界中の人々は、もう少し「アルカイダにできることとできないこと」を知ったほうがいい。今後テロが起きたら、高度なテロと単純なテロ(子供の自爆テロなど)と分けて考えるべきだ。高度なテロにはアメリカとある同盟国の政治目的があると同時に「カネと時間」がかかるから、必ず「元を取る」手が打たれている。

9/11が起きる前にUA(ユナイテッド・エアライン)とAA(アメリカン・エアライン)に数千万株の空売りをして、約3分の1で買い戻して数千億円から数兆円、今回のロンドン多発テロの前にNYダウ先物に数億枚空売りをかけて180ドル安で買い戻し、逆転買いで180ドル高で売り逃げている。一体いくら儲けたのだろうか。

アメリカの国益 ― アルカイダの誇り ― 目に見えない誰かのマネー、、、犠牲者の数が見事に連動している。

テロが起きるたびに一体世間の人たちは「何を騒いでいるのか」!目の向け場所が違うのでは?

(2005年07月11日)