小冊子(Vol.51)について
本日やっと入稿にこぎつけました。
「2013年大総括と2014年の大予測」と題しましたが、振り返ってみれば世界経済はやはり基軸通貨国アメリカ経済の財政と金融政策に左右されています。
今回はアメリカ経済そのものである「ドル」を徹底的に追及しました。
1971年8月15日の「ニクソン・ショック」をドル衰退の第一幕、1985年9月22日の「プラザ合意」を第二幕、1987年10月19日の「ブラック・マンデー」を第三幕、2008年9月15日の「リーマンショック」を第四幕とし、「ドル衰退の歴史」を追求しました。
「プラザ合意」の後1年間で円は対ドル260円から130円まで上昇しました。
「対米輸出価格を倍にしろ!」とアメリカから命令されたのと同じです。
日本が貿易黒字でせっせと買い続けたドル資産(外貨準備)の価値は半減しました。事実上の50% のドル通貨切り下げです。
プラザ合意後インフレと不況に見舞われたアメリカを日本は資産バブル化で生まれた余剰資金でアメリカ(不動産、ハリウッド等々)を買って支えました。
リーマンショックでアメリカの投資銀行が破たんに追い込まれアメリカ経済がマイナス3.8%という不況に陥った時、先進国中日本だけ緩和を控え円高とデフレに堪えながら5年間資金をアメリカに送り続けました。5年間の犠牲の後やっと日本も異次元金融緩和でデフレ対策に取り組もうとするや、アメリカは緩和縮小準備に入ったので日米金利差が広がりせっかくの緩和資金はアメリカに吸い取られています。だからニッケイは日銀がFRBの三倍も量的緩和をしても2007年の最高値18,000円台から4,000円も低く、一方NYは2007年の高値を1,500ドルも越えているのです。アメリカが不況になれば必ず日本は助けてきましたが、アメリカ好況になっても日本を助けてくれない。それでも安倍首相はアベノミクス「三本の矢」で「日本を取り戻す」と叫びながら異次元緩和だ、財政出動だと涙ぐましい奮闘を続けています。スマートな投資家はスマートなアメリカを買う。しかし「お天道様」に聞けば「日本を買ってあげなさい」と言うでしょう。「日本なくしてアメリカ無し」は真実です。
安倍首相に願いたい、この真実を胸に、利用されても、いじめられても、コツコツと「お天道様」を信じて最大の努力を重ねてほしい。
今回の「小冊子」はお天道様に喜んでいただけるよう日本を思う一心で書きました。お友達にもプレゼントして下されば幸いです。
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