第968号(2015年2月25日号)

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中央銀行の緩和政策で経済を動かしてきた時代は終わった(小冊子Vol.65)

NY、欧州、日本、アジア市場等世界の株式市場で史上最高値更新が続いている。
アメリカ経済を除いては日本、欧州はもとより中国経済も低調である。
IMF(国際通貨基金)は2015年の世界経済成長率見通しでアメリカの成長率を3.6%に上方訂正し日本0.6%、ユーロ1.2%、中国6.8%といずれも下方修正した。2月24日FRB(連邦準備理事会:米中央銀行)のイエレン議長は議会証言で「今後二回の(金融政策決定)会合では利上げは決められない」と述べ市場が予想した利上げの時期6月からさらに延期するとの印象を与えた。
FRBは「アメリカ経済はまだ完全に軌道に乗っていないばかりか将来に不安要因を残している」と言いたいようだった。アメリカはもとより世界の株価が毎日最高値を更新する経済環境は無い。日銀はFRBが緩和出口とした昨年10月末を期して80兆円の追加緩和、ECB(欧州中央銀行)は3月から140兆円の緩和を始める。FRBが緩和を止めた後、日銀も欧州中央銀行も競って緩和(通貨増刷)を続けるので円もユーロもドルに対して価値を下げ続けると同時に国債利回りが下げ続けている。日本の短期国債は既にマイナス、ユーロ圏では国債残高の30%、ドイツでは60% がマイナス金利になっている。現金より国の借金証書の方が信用度が高いという理に合わない現象が起きている。
日本もイタリアも潜在的国債デフォルト(不履行)国。会社で言えば将来不渡りになる事が決まっている手形を発行しているのも同然。一方アメリカの財政も潜在的に破たんしているがアメリカは国際通貨(世界のマネー)の自由裁量権を持っているので米国債のデフォルトは有り得ない。デフォルトがないアメリカの10年物国債利回りが2.0%なのにイタリアの10年物国債の利回りは1.67%、日本の10年物は0.42%。デフォルトが決まったような国債の信用がデフォルトがない国債より高いという信用逆現象である。
「信用の逆現象とは現金(貨幣)の過剰減価」の結果であり、過剰金融緩和。
景気を良くするために.通貨の過剰発行で貨幣の価値を下げて資産の表面価格を上げ、物価を上げるために商品・サービスの需給を改善することなく過剰通貨で貨幣価値を下げて商品・サービスの正札価格を上げようとする中央銀行の価格操作。現金が借金(手形)より価値が無くなったら、一体誰が価値の無い現金を稼ぐために高くつく借金をするだろうか。誰でもマイナス金利の金を借りて株式市場と言う名のカジノに行くに決まっている。だから世界中の株価が上がり続けているのである。マイナス金利の市場に更なる緩和(増刷)が続き、マイナス金利がさらに加速すると市場はどんな反応を示すだろうか。
プラス金利の債権の希少化が加速、中央銀行の国債過剰保有の為流動性が希薄になった債券市場で一気に債券売りが起き、債券暴落、金利高騰で為替市場も株式市場も収拾がつかなくなるだろう。
そのクライマックスは3月末から6月末に変わった。
今後の私からの情報にご注目下さい。

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