「目からウロコのインターネット・セミナー」のリスナー各位
本日インターネット・セミナーにて「今後の金価格の動向」と題して緊急報告を配信しました。
金価格はドルで表示される為ドルの価値と地金の需給によって決まります。
言うまでもなく今日のようにドル価が上がれば金価格は下がります。
実需の大半は中国とインドですが例年通り同じペースで需要は伸びているので世界の産金業の生産量は減っていません。
従って金価格は地金の需給よりドル価の動向に左右されることになります。
7月ニューヨーク金先物市場で金は年初来最安値の1,080ドルまで下げましたが、先々週から急速に上げに転じ1,120ドルまで上げ昨日は1,112ドルでした。
NY金は今週から上げ止まり若干ですが下げに転じています。
振り返ってみると人民銀行が発表した中国の6月現在の金の保有量が2009年の1,054トンから604トン増の1,658トンと市場の予想3,000トンを大きく下回ったことと、さらに8月11日人民銀行が人民元の為替管理方式を中間値方式(主要銀行の前日の終値の中間値に市場動向を加味して算出した価格を翌朝発表する方式)に切り替えたことから人民元が3日連続で4%以上下げたことで金価格は急落しました。
しかし人民銀行の措置は日銀のような通貨安競争ではなく、来るべき人民元がIMF(国際通貨基金)のSDR(特別引出権)準備通貨に入るために為替変動幅を2%から3%に拡大し、かつ市場性と透明性が高い方式に切り替えた結果に過ぎません。「人民元の切り下げ!」と言って騒ぐほどのことではないのです。
本年8月までの1年間、対ドルで円は40%、ユーロは20%以上、ブラジルなど新興国通貨は軒並みに30%前後下げています。しかも購買力平価で計算すれば人民元は1年間で対ドル30%も上昇しているのです。だから人民元が数日間で4%ほど下落したからと言って人民元はまだ高過ぎるのです。
従って今後人民銀行の新為替管理方式採用で市場の圧力が強まるので人民元価格はどうしても下がり続け、逆にドル価を押し上げる圧力になります。
9月にオバマ・習トップ会談がありますが、中国はそれまでは静かにして動きませんが10月から中国のやり方で対ドル通貨戦争に挑んできます。
本日のインターネット・セミナーは10月までと10月以降の金価格、ドル価、株価の動向をタイムリーに助言したつもりです。
私の、ここぞと言う時の「インターネット・セミナー」にもご注目ください。
必ずお役に立ちます。
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