第1010号(2015年9月2日号)

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国家財政健全化不要論

Public(国家等公共機関、以後国家と言う)とPrivate(より高い生活水準を求める個人、企業等民間利益追求機関、以後民間と言う)は利害相反する関係にある。「国家の主権者は国民である」は民主主義の基本であり民間(国民)と国家は主従関係だから利害相反する。国家は民間から税金を徴収し国民の生活に必要なサービスをする。税金を取る側と取られる側、サービスをする側とされる側の利害は相反する。民間の経済は生活を維持する上で破綻してはならず民間の財政は健全であるべきである。
国家はすべての面において民間と利害が反するから民間が「健全」になればな「不健全」になるのが本来である。
日本国憲法第25条は、国民が健康で文化的最低限度の生活をすることを保証している民主主義の上で最も価値ある人権保証条項である。
国民の生活水準向上と共に国民の為の福祉予算が増額されるのは当然のこと。
国民の生活水準が向上し国民の現金資産が国家予算の1,500%、GDPの300%の1,500兆円だから国家の負債が増大(約1,200兆円)、財政赤字が毎年増大するのは当然のことである。
国家は民間の為の公共機関であって利益追求機関ではない。
なのに何故国家財政の黒字・赤字の概念と財政健全がまるで国家の義務のようになったのであろうか。
経済成長期時代は民間には経済的余力(糧)があり、税収は民間が国家に求めるサービスを賄うに余りあったから国家財政は黒字を続けた。
その為いつの間にか国家財政の黒字が健全、赤字は不健全という認識になった。
財政健全・不健全の概念が間違いであり不要であることは1971年8月15日アメリカのニクソン大統領がドルと金の交換制を廃止した時認識されるべきこと。
朝鮮戦争、ベトナム戦争を経てアメリカの財政は赤字になりアメリカは35ドルで金1オンスを保証することが出来なくなり、ニクソン・ショック以降必要に応じて何の物的担保も保証もないドルを連続発行している。
結果アメリカは世界最大の債務国になり18兆ドルの国家負債の返済めどは全くなく、毎年赤字国債(債務を払う為の融通手形)の上限を拡げ続けている。
日本の場合はアメリカの債務がGDP比約100%なのに240%で毎年40‐50兆円の赤字国債を発行し続けている。
だから米国債も日本国債も潜在的破綻国債だが返済期日が来ると赤字国債を発行して返済しているから実際に国債不履行になったことはない。
実はニクソン・ショックから44年も経った今日、財政健全化とか財政破綻などと言う言葉があること自体不自然と言うべきなのである。
今日のカネがモノを言う資本主義の時代において日本人は世界一幸せであると言われるのは国民がGDPの300%もの現金を持っているからである。
そんな国は世界中どこにもない。
当然のことながら日本の国民と利害が相反する日本国家はGDP比240%と言う天文学的債務国である。
民主主義の価値観からすれば日本は世界で最も優れた民主国家と言える。
必要に応じて自国通貨を刷り続けるのが国民の為の優れた国家である。
「そんなことをしたら自国通貨の信用が地に落ちる」と言うだろうが、負債返済のための赤字国債も必要の内、緩和資金で得た不労所得で贅沢をして経済成長に貢献するのも必要の内、それが何であれ新たに発行する通貨に必要性がある限り通貨の価値は落ちるが信用は落ちない。
10月以降の株価暴落に財政問題は関係しないとだけ言っておく。


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