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平成30年度一覧
1251号(2018年6月5日号)
トランプ・金正恩の米朝首脳会談出来レース成功!

「軍産は米朝会談潰しに専念しているがあり得ない。必ず6月12日に開かれる」と本誌で述べた後の5月22日トランプは突然米朝会談中止を発表した。
多くの読者から「先生の言うようになりませんでしたね」と笑われた。私は「まだ6月12日になっていませんよ」と返した。思い出されるのは1998年1月8日(船井総研のコスモスクラブ年初講演)のこと。円が対ドル140円から170円と円安が進行し、年内200円説もあった。私は「10月初旬に110円の円高になる」と宣言した。同年10月1日のドル・円は135円前後だったので「先生の言うようにはなりませんでしたね」と笑われた。私は「まだ10月10日になっていませんよ」と返した。結果はその後わずか5日で109円の円高になり、以後円高トレンドが続いた。
米朝首脳会談はトランプにとってはアメリカの主導権を軍産複合体から取り戻す為の手段であり、金正恩にとっては親子三代(金日成、金正日、金正恩)の悲願である。核実験、核弾頭製造、米本土長距離ICBM等すべて対等な立場で米大統領と対話を交わす為の手段である。北朝鮮の世界最大のウラニューム資源で北朝鮮がサウジアラビアのような資源大国になり、金正恩が黄金のキャデラックに乗れるかどうかを決めるのは中国ではなくアメリカであることを金正恩は百も承知である。「朝鮮半島非核化」はトランプと金正恩の合言葉である。
半島の非核化と同時の在韓米軍(軍産)と将来の在日米軍撤退はトランプの対軍産勝利である。トランプは今後の北朝鮮経済発展の為に「アメリカは資金を出さず、中国、韓国、日本が資金援助する」と北朝鮮特使に伝えた。中国も韓国も資金援助を強制されることはないが、拉致家族という「人質」を取られている日本は身代金を払わざるを得ない。日本では拉致問題担当大臣までいて拉致問題への国民の関心が高まっている。安倍首相は「拉致問題は日本にとって最重要課題」と位置付け、米、韓、露に協力を求め回っている為人質(拉致家族)の価値が上がり北朝鮮の対日身代金(経済援助額)が増える結果になる。今まで拉致家族問題に冷淡であった米、中、韓が何故急に協力的になったのか安倍首相はわかっていない。米朝首脳会談のポイントは米朝和解と南北停戦から南北和平体制への移行。喧嘩をしている相手の一方だけに飛び道具を捨てろでは仲直りは出来ない。「トランプ・金正恩の出来レース」の狙いは軍産と日本が固執する「喧嘩一方成敗」のCVID(完全、検証可能、不可逆的核廃絶)方式から金正恩が韓国、中国、ロシアの後押しで主張する段階的・同時可決方式への移行であった。トランプは米朝首脳会談中止宣言直後の復活宣言で「米朝会談は一回では済まない」、「完全な非核化には10年かかる」等で朝鮮半島非核化方式を段階的・同時方式に転向することに成功した。朝鮮戦争終結は戦争参加国によってのみ決められる。朝鮮戦争参加国は、韓国側は国連軍の名の下に米軍、韓国軍、又北朝鮮側は中国軍(義勇軍)と北朝鮮軍である。トランプも金正恩、文在寅も声高々に朝鮮戦争終結宣言は出来るが、現時点で戦争終結文書に正式に署名出来るのは北朝鮮と中国だけである。米軍、韓国軍は国連軍の一部だから両国署名の前に国連安全保障理事会の朝鮮戦争終結決議が必要である。トランプは「今度の米朝首脳会談で著名するようなことはないと思う」と言って米朝会談を望まぬ軍産をけん制したが、本当の理由は違う。安倍首相は、拉致問題最優先が国益に反すること(身代金増額)を分かっていない。いまだに「日本の政治年齢は14歳」(マッカーサー)。「政治塾」の要望が日増しに高まってきたのでどうしようかと考えている。

今回の「小冊子」Vol.99は誰も気が付いていない事実から見た日本の姿である。
日本の政治が強い日本を去勢している。日本にはさらに強くなるための政治という「伸びしろ」がある。


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