第369号  (2006年07月14日 国会議員号)

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ワシントンからの苦言

北朝鮮ミサイル非難決議案採択!

日本が国連安全保障理事会に米英仏などと提出していた北朝鮮に対する制裁決議案について、国連憲章7章に基づく「制裁条項」を無視する形で中国とロシアが提示していた「単なる非難決議」で決着することになった。外務省は「7章(制裁条項)にこだわるかどうかは大きな問題ではない」と述べた。「気は確かか?」と疑いたくなる発言だ。

「日本案は7章そのもの」であって、中、ロが日本案に強く反対したのは「制裁条項の7章が故」であった。外務省は中、ロが日本案に「歩み寄った」と言うが、とんでもない「負け口上」! 「日本は7章を放棄して敗北」した上で、中・ロの「7章無視の単なる非難決議」に「歩み寄った」(同調した)のである。外務省の言は詭弁というより「嘘」である。自らの「読みの浅さ」のために、「完全な敗北」に帰しておいて、国民にデタラメな負け口上をするのはあまりにも醜い。

安倍官房長官と麻生外務大臣には、今まで自分が言ってきた言葉を思い出してもらいたい。

「日本案の決議案を延期していいことは何もない」(麻生外務大臣)と言ったくせに「簡単に延期同意」! 「7章を譲るわけにはいかない」(安部官房長官)と言っておいて「簡単に7章放棄」! 外務省に、「7章かどうかは大きな問題ではない」と下手な言い訳をさせたぐらいで済むとでも思っているのだろうか?

米中に「嵌められた」と告白しなさいとは言わないが、国民には正直なことを述べたほうがいいと思う。せめて「力及ばず」とでも言ってはどうか。しかし、これで終わったわけではない!「振り挙げた拳(経済制裁)」はどうするのですか? 挙げたままだと、またもやミサイルが飛んできますよ! それどころか、「北朝鮮が6カ国協議に復帰しないのは日本の責任だ」などと(世界から)言われかねませんよ。

アメリカ、中国、北朝鮮などの政治の「すごさ」には到底勝てないと思ったら、自ら反省して、無理をしないで自民総裁候補は断念することですね。


※「目からウロコの会 大阪・夏の陣」で大発言!

本年は「大変化の年」と言ってきました。政治も経済も音を立てて変動しています。政治と経済のバランスが大きく崩れます。震源地はワシントン!
帰国後の第一声!は「大阪・夏の陣」です!



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発信者 : 増田俊男
(時事評論家、国際金融スペシャリスト)