第389号  (2006年11月09日 国会議員号)

増田俊男事務局 http://chokugen.com
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米中間選挙が終わった!

私は、「米中間選を境に米政権内部が大きく変わる。それはアメリカを動かす権力(勢力)が変化するからである」と、今まで幾つかの講演会で述べてきた。中間選挙を待つことなく、既にブッシュ政権を取り巻く陣容は大きく変わっている。私はラムズフェルド国防長官とチェイニー副大統領の辞任で、新陣容の布陣は終了すると述べてきた。ラムズフェルド国防長官はイラク進展の拙さで辞めさせることは容易だが(選挙直後ブッシュはラムズフェルド長官の辞任を発表した)、チェイニー副大統領は、ある程度の「仕掛け」が必要であるとも述べてきた。いずれ副大統領には「妙な」問題が起きるだろう。

さて、民主党が議会の主導権を握ることになるが、これで今までのように共和党一本やりの政治が難しくなった。ブッシュ大統領も、新しく下院議長になるナンシー・ペローシー(カリフォルニア選出・民主)も共に共和党敗北後"Bipartisan Way"(二党連立的)を強く提案している。今後は二党の論争を克服して、共通の目的である国益のために挙国一致的政治が行われることを期待したい。選挙後のNYダウが最高値になったことは、市場も選挙結果を歓迎していることの表れだろう。市場も今後両党の協力を望んでいるのである。いずれにしても今後一ヶ月間は、ワシントンで「血なまぐさい」権力闘争が行われることだけは確かだ。来週から私はワシントン入りし、2007年を決めるアメリカの政治の変化を観測することにしている。

さて政治の季節の後は経済である。今後のアメリカの経済には日本経済が大きく影響する。
今までNYダウが下がるとニッケイ平均も下がるという傾向を繰り返してきたが、今後は異なる。つまり日本の株価が先導することになるだろう。日本経済が積極化しアメリカ経済は受身化する。

詳しくは10月末から全国書店で発売されている、(増田俊男の2007年大予測)「空前の内需拡大バブルが始まる」(ダイアモンド社)をご参考ください。

今後のワシントン情報にご期待ください!



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発信者 : 増田俊男
(時事評論家、国際金融スペシャリスト)