第464  国会議員号  (2008年04月21日号)

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「夏相場」は来るか!?

私は2年前から「2008年の夏(8月)から日本の株価は急騰する」と言い続けています。最近、「先生大丈夫ですか、もうじき5月だというのにニッケイはまだ13000円台ですよ。去年の高値が18000円台でしたから、もうあきらめて素直に謝られたほうがいいと思いますが」などとよく聞きます。そのたびに思い出すのが1998年10月3日のことです。

「先生は10月上旬(10月10日)までに円は(対ドル)110円になると言い続けていますが今135円の超円安ですよ。あと一週間で25円も上がるというのですか。大阪の講演で先生は、もし110円にならなかったら切腹するとまで言われましたね。先生に死んでもらいたくないので、早く公に謝罪したほうがいいですよ」とファンの人から言われたことです。

幸いその後円は一気に急騰し10月9日には111円になり、さらに100円を越す超円高になったので私は死なずにすみました。

1998年も今も私の経済と市場の見方は変わりません。1998年は今日と同じく信用収縮でLTCM(ロング・ターム・キャピタル・マネジメント)が倒産の危機に瀕した年です。加えて2000年問題があり、世界中の約50%のソフトが2000年までに切り替われないということで、その被害の甚大さをめぐって世界中がパニック状態になっていました。当時FRBは、先般ベアースターンズを救済したのと同様の方法でLTCMを救済したので世界的信用不安は収まりました。2000年問題について当時の私の考えは今日のサブプライム問題に対する考えとまったく同じで、買い材料でした。つまり「市場にとっては被害の規模と範囲が推測できた時点で問題は解決したことになる」のです。だから私は信用収縮と2000年問題の被害が顕著になる2000年は間違いなく株が暴騰すると判断したのですが、実際その通りになりました。

いま再び今回の信用収縮、住宅市場崩壊、原油高騰、ドル下落、インフレ進行が2008年から2010年までアメリカ経済にどれほどの被害を与えるかが推測され始めました。市場にとって「わかったことは過去」なのです。だからこれからの市場は、今までのあらゆる悪夢から開放され、今まで市場を牽引できなかった「アメリカの製造業」にスポットが当たることになります。とはいえ、投資家心理にはまだバブル崩壊の後遺症が残っていて、頭が完全に切り替わるまでに少なくとも数ヶ月かかります。だから、株価が「暴騰」するのは夏(8月)からになるのです。夏からの市場は製造業相場であり、あえて言うなら「戦争相場」になるでしょう。これまた何度も繰り返しますが、「戦争は日本経済にとって恵みの雨」なのです。

* ここはいち早く頭を切り替えた者の勝ち!相場の分かれ目を勝ち抜くために、「私の読み」を60分間じっくり聞いてみてください。



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発信者 : 増田俊男
(時事評論家、国際金融スペシャリスト)