オバマ新大統領の戦争政策はもう始まっている
私は昨年当初から「2009年は中東戦争の年」、「ブッシュ・ライスの中東和平合意は宣戦布告」、「戦争以外にアメリカの政治・経済を回復する道はない」、と述べてきた。
理屈が通らなくなったとき、自己主張を通す唯一の道は暴力である。
アメリカの経済ファンダメンタルが経済破綻を告げるとき、またアメリカが国際合議制政治の結果、覇権力が地に落ちかかってきた時、アメリカの経済復興と国際政治主導の道は戦争しかない。これは人類の「摂理」である。
「2009年は中東戦争の年」と予言したのは、正にこの摂理に拠る。つまり2009年アメリカは戦争を避けることは出来ない。それはアメリカの利己のためではない。世界の資本主義国家のためであり、資本主義社会を支える人間の希望(別名欲望)のためでもある。
国際商品、為替がアメリカの通貨ドルで表示されている限り、世界の貿易通貨の大半がドルである限り、アメリカ軍が自由主義連合国の安全に関与している限り、そしてこれこそが決定的なことだが、地球上の人間が欲望のため「奪う自由」を求める限り、自由という猛毒を広めるアメリカは永遠であり、またアメリカの戦争も必然である。
非難されることを承知の上で申し上げるが、人類に絶対的平和は存在しない。つまり人間社会における平和とは相対的平和である。わかりやすく言えば、「争いのための準備期間」、「敵味方の力の均衡」(均衡が破れれば戦いが始まる)、「激しい戦いの疲れ・休息期間」、等であって独立した「平和」の概念はない。あるとすれば、仏教の悟りの境地、「平静」でしかない。東洋哲学が西洋のそれに勝っている所以である。
経済、政治が今や地に落ちたアメリカが2009年戦争をするのは当然である。我々が関心を持つのは新大統領が、いかに戦争に適しているかである。アメリカの戦争政策は建国以来変わることなき「報復型侵略政策」である。つまり対真珠湾攻撃報復型対日侵略戦争である。
私は、もし次期大統領がマッケインだったら、ブッシュと同じ9/11型戦争になると言ってきた。今までオバマの戦争スタイルについて述べたことはないが、彼はすでに明確に戦争の仕方を述べているし、今日の中東情勢はオバマ次期大統領の政策に従事しているに過ぎない。
「自分の二人の娘が襲われたらどうするか決まっている」とオバマ氏が言った時から、ハマスとイスラエルの戦闘がエスカレートしてきた。
つまり、イランにハマス・ヒズボラを支援してイスラエルを攻撃して「二人の娘に攻撃をかけてくれ」と暗示していたのである。だから、それに合わせてオバマ大統領就任前にハマスが攻撃をかけ、イスラエルが地上戦に突入したのである。アメリカのよき理解者のイスラエルもハマス・ヒズボラも、共にオバマの戦争政策に従事しているに過ぎない。
オバマ政権はとっくにスタートしていたのである。
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