第508(2009年02月03日号)

増田俊男事務所 http://chokugen.com

嵐の前の静けさ

株価の乱高下がなくなった。イスラエルとパレスチナを除けば世界を騒がす武力抗争がなくなった。新たに選ばれた各国の大統領、首相は総じておとなしい人物になった。世界の国民も派手を慎しみ、地味な生活に帰った。

経済はどん底、世界政治は話し合いムードでアメリカの独歩はなくなった。

「テロとの戦い」で世界をリードしたブッシュ政権前半のアメリカの姿はもはやどこにもない。平和が戦争の準備であるように、世界が、特にアメリカが静かになった時は不気味である。

何一つ続くものはない

生命に終わりがあるように、市場も死んではまた生まれ代わる。親が死んで子が家を継ぐようなもの。死んだ親の亡霊にとり憑かれているうちは子供の時代にならない。早く親の葬式をして、子が「私は親の借金は払いません」と宣言をすればいいのにと思っている。全体主義と違って自由主義の悪いところは「けじめ」を付けにくい点である。つまり、2007年の暮れに死んだ人のことをいまだにニュースにしている。市場は慢性亡霊病にとり憑かれている。

この市場の慢性病を吹っ飛ばすのは、9/11なみの大事件しかない!

不況が長ければ長いほど、変化を起こす起爆は大きくなる。

まともな予測はナンセンス

経済ファンダメンタルズでアメリカ経済を予測する意味は完全になくなった。それは経済ファンダメンタル上アメリカは「死んでいる」からである。

生命は成長したり、衰退したりするが、死は固定。動かぬものに予測は無用。

では固定のアメリカはどうするのか、どうなるのか。決まりきったことではないか。固定を「破壊」することであり、「破壊」されることである。破壊から新しい生命が生まれる。Scrap and build! 理屈なし、予測なし。「摂理」あるのみ!

私は「摂理」によって9/11を事前に「報告」したが、そろそろ次なる「報告」(予測?)を発表することにした。

乞うご期待!


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