第553号(2009年10月27日号)

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一郎―ソ連(今ロシア)、由紀夫―中国!

吉田茂氏のバカヤロー解散の後、政権の座に着いた鳩山一郎氏は、米ソ冷戦下にも関らず1956年10月19日モスクワで日ソ共同宣言を締結、同年12月8日国会で批准した。
日露が平和条約を結び、戦勝国、敗戦国の関係を終焉すれば北方四島中歯舞、色丹の二島を返還し、他の二島の返還については日露対等の立場で交渉しようというものである。
今日まで何故わが国は敗戦国の立場を固執し続け、平和条約締結を後回しにし、敗戦国の立場で四島一括返還を求め続けてきたのだろうか。
ここに鳩山由紀夫氏が批判する日本のアメリカ一辺倒がある。
アメリカは日露が対等になって、日露関係が深まることを望まないからである。
だから吉田亜流の歴代内閣は、「北方領土の還る日、平和の日」などと看板をだして日露平和条約締結を阻止し、日本の敗戦国の汚名返上を阻止、すなわち主権国家日本を否定し続けてきたのである。
日露平和条約阻止は取りも直さず北方領土返還阻止に他ならない。
私が常に、「日本の戦後は終わっていない」というのは、「日本が吉田亜流政権である限り戦後は終わらない」という意味である。

社民党党首を大臣にしたり、世界の投資家に日本株を買えなくするような経済閣僚を任命しているのだから、今の民主党内閣は暫定内閣としかいいようがない。
本当の民主党内閣は来年の参院選で大勝し、憲法改正と日米安保見直しに邪魔になる勢力を排除した後である。

鳩山由紀夫氏の責任は、鳩山一郎氏の遺志を継いで戦後を終わらせることだ。
そして「日中戦略的パートナーシップ」を築くことである。
中国のGDPは年内か来年早々わが国のGDP500兆円を抜いてアメリカに次ぐ世界第二位になることは確実である。
アメリカのドルが基軸通貨として世界経済を制しているのは900兆円になんなんとするアメリカの消費力のためである。資本主義の世界では「消費者は王様」なのである。
中国の消費のGDP比はアメリカの70%に比して僅か36%である。中国の人口は13億、アメリカは3億。中国のGDPがアメリカに追いつき、その消費がアメリカの消費を追い越すのは2020年から2025年と推定されている。
だから今鳩山由紀夫氏が日本の将来の運命をかけてしなくてはならないことは、「中国に楔を打つことだ」!アメリカ一辺倒批判はもはや時代遅れなのである。政治は時代の先を歩まねばならぬ。


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