第587号(2010年05月06日号)

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リーダーシップ欠如

そもそもリーダーシップとは何か。それは人を惹きつけるカリスマ性でも人気でもない。
それは目標の宣言であり目標達成に対する信念と命がけの行動である。
人はこうした指導者に従う。
日本経済でいうなら、今後アジアが世界経済の成長センターになろうとしている中で、いかなる産業を日本経済の牽引車にすべきかを判断し、その産業を徹底的に支援する経済政策の樹立と実行計画である。牽引車となるべき産業を先頭に立て何時までに目標の世界シェアーを達成出来るかの時間的目標を立て、官民が一体となって世界経済に挑戦することである。
「一歩さがって二歩前進」というが日本経済を見ていると「一歩さがって二歩後退」のように見える。企業が世界に向かって一歩前進するには政府が時間的目標を明確にして経済政策で支援しなくては無理というもの。
相撲同様、経済は常に前に踏み込んで行かねばならない。
鳩山内閣は日本経済が進むべき目標とゴールをまったく示していない。
アジアのインフラ基準をジャパン・スタンダードにする目標とタイミングを分析する能力に欠けている。デフレの長期化は経済の連続後退であり、政治無目標の象徴であることを知らねばならない。

普天間基地移転先

鳩山首相が、「最低でも県外」と言った時、普天間基地移転問題は日米安保問題になったのであった。前政権がアメリカと移転先の公式合意をしているのにこれを全面的に変更することは国家間合意を反故にすることであり、単に日本の国内問題ではなくなったのである。日米安保は片務条約であり、アメリカは日本の安全を保障するが日本はアメリカの安全を保障出来ないのだから、安全保障上の合意や約束はアメリカの合意がない限り日本は対等な立場でアメリカに変更を要求することは出来ない。
さらに政治以前の問題がある。日本国憲法最高法規(97条)2項に国際上の条約や合意を順守しなくてはならないと書いてある。我が国の最高法規は、いかなる法規、国会決議にも優先する。従って、アメリカが普天間基地の移転先の変更は一切認めないと何度も公表しているのに、「最低でも県外」と言った鳩山由紀夫氏は日米安保破棄または改定を念頭にアメリカに駆け引きを挑んでいるのだと私は確信していたし、さすがは鳩山一郎氏の孫だけあってやることが大きいと思っていた。ところが日米安保をどうするかなどどこ吹く風。「沖縄の皆様にご迷惑をお願いしなくてはならなくなりました」と泣き言を言い出す始末。
鳩山一郎氏が草葉の影で大声で泣いている!


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