第586号(2010年04月26日号)

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単なる変化ではない変化の時代

日米政治に変化が起きた。
米国では労働者とネット族を代表する黒人大統領が歴代のエリートに代わった。
日本では万年野党が政権の座に就いた。
歴代吉田茂系であった首相が、吉田の不倶戴天の敵鳩山一郎の孫由紀夫に代わった。
アメリカの国際発言力は弱まり、軍事、経済の国際主導力は今や下降線である。
日本にとってRaising Sun, Japan(陽いずる国、日本)、Japan as No.1 (日本こそナンバーワン)と言われたのは遠い昔になった。
世界の各地に100年ぶりの異常と言われる天変地異が続発、近代医学で治らぬ奇病が発生、人々に故なき不安が広がっている。
こうした時、100年の植民地支配の苦渋から立ち上がった中国がオリンピックの成功と今また世界万博開催で、正に昇り竜の国威を世界に示そうとしている。

アメリカではエリートに支配されてきた者の代表が、また日本でも権力(官僚)に反抗してきた働く者の代表が権力の座に選らばれた変化の中で、中国が暗黒の近代史の中から台頭してきた。

21世紀は新時代の第一ページ

私はかつて本誌で「(船井幸雄先生の言う)本物の時代が来た」と述べた。
アメリカや日本のような先進国の経済成長が頂点に達し、成長が鈍化してきたことで自由競争万能主義が修正されてくる、そしてその現象としてオバマ大統領の大きな政府を修正資本主義として捉えた。
そしてモノの自由競争主義から精神の競争時代が来ることを示唆した。

中国と中国に続く発展途上国は今後数十年間モノの資本主義を主導し世界経済をけん引する。
しかし人類の歴史の流れの行く先は、今後の先進国の運命そのものだろう。
修正資本主義の先に何があるのだろうか。富の平等な分配に競争は不要である。
モノを計る物差しで価値を計れなくなる時、人はどんな物差しを求めるのだろうか。もはや勲一等も物差しになり得ないなら、人は自らの「心」以外に物差しを見つけることは出来ないだろう。
チルチル・ミチルが幸せを求めて小さな我が家を出て世界中を歩き回ったが何処にも幸せはなかった。疲れ果ててやっと我が家にたどり着くと、何と探し求めていた幸せは我が家にあった。

中国が今の日本になるまで、まだまだ世界は富の奪いを続けるが、もはや幸せを求める人類の方向性はゆっくりではあるが決まりつつある。
今は「本物の時代」の夜明けなのだろう。

今日の市場の不可解さを解くカギは実はこうした無意識の世界にあるのかも知れない。
そこで、私なりの世界観から市場を一刀両断してみました。


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