第593号(2010年06月21日号)

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冗談(鳩山)後の現実(菅)政権に望む

「日本の平和は日本人の手で作り上げていく時を何時か求めなくてはならない。アメリカに依存し続ける安全保障を50年、100年続けて良いとは思わない」(鳩山由紀夫氏)
憲法第9条を改正して自主防衛に切り替えることに国民もアジア諸国も賛成するとは考え難い。
今日まで日米安保は我が国とアジアの安全の要と認識され、単に我が国だけの安全資産ではない。
従って鳩山由紀夫氏のいう「自衛隊を軍隊にすること」は現実的ではない。
アメリカに日本の行政管区内での米軍の軍事行動の自由を保障することを条件にアメリカが日本の安全を片務的に保障するのが日米安保の基本であるから日本は間違いなく日本の安全をアメリカに依存している。
国家の存在とまた国民の生活にとって安全は最重要要件であるから、安全を他国に依存している現実に対して、鳩山氏のような議論があっても不思議ではない。
では日米安保堅持という対米依存下で日本は自主安全政策を打ち出すことが出来ないのだろうか。
それには先ず現在特に極東アジアの軍事バランスが崩れつつある現実に注目する必要がある。
中国の軍事力の増大化と北朝鮮の軍事挑戦が続く一方でアメリカの軍事力が低下している現実がある。
今後突出してくる中国の軍事力は日本にとってもアメリカにとってもまた他のアジア諸国にとっても放置出来る問題ではない。
では中国の軍事力肥大化に日米が軍事力増強で対抗することがたしてアジアの軍事力均衡(バランス)にとって有効な戦略と言えるだろうか。
我々は戦後の米ソ冷戦における軍事力競争の結果世界がどうなったか十分承知している。
今ほど日本の対中政治政策が重要な時はないことを知るべきである。
軍事力競争ではなく中国にアジアと世界の平和に対する責任を負わせることこそが重要なのである。
日本はアメリカの軍事同盟国であっても自主的軍事行動が採れない国だからアメリカの仮想敵国にとって日本は安全な国であり、同盟国とはいえアメリカとは一線を隔する。
だから中国にアジアを中心に世界の安全に対して責任を持たすべく説得が出来る国はアメリカの同盟国の中で日本おいて他にないのである。
日本は自国の安全をアメリカに依存しながら対中外交においてアメリカの安全を保障し得る立場にある。いわば日本は日米安保の片務性をハード(軍事)ではなくソフト(外交)で補てんできるのである。
日本はアメリカ追従ではなく日米とアジアの安全のために対中自主外交を展開すべきである。
民主党が空想から現実路線へ転換をはかることは結構なことだが、現実には自主的「指針」がなくては真の政治にならない。
新しい菅民主党が私の「小さな声」に耳を傾けんことを。


*ところで、市場に参加する日本の投資家に対米追従は不要。
今発売中の私の「小冊子」(これですべては決まった!)を参考にし、経済的成功をおさめ、政治的対米劣等感を吹き飛ばして欲しい。


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