アメリカの選択
アメリカは歴史始まって以来初めて黒人大統領を選んだ。
アメリカが、それが白人であれ黒人であれエリート以外の大統領を選んだのは歴史上初めてである。
アメリカがオバマ大統領を選んだことは重大なアメリカの宿命的変化を意味する。
オバマ大統領の選択は富と権力を背景としたエリート政治の終焉である。
つまり富の量と情報力において少数エリート、財閥、権力集団より無名の大衆が勝ってきたからである。
選挙戦を通じて感じられたことは権威、権力対烏合の衆との戦いであった。
権威のイメージからほど遠い黒人オバマ氏は、まさしくアメリカの変化のシンボルと言っていいだろう。
アメリカは建国後234年で国家、社会の権力構造を180度変えたのである。
私が10年前から21世紀になるとアメリカが大変化をすると言ってきたのは権力構造の大変化だったのである。
もはや、賽(サイ)は投げられた
アメリカはもはや後には戻れない。
権利、権威、因習が支配してきたアメリカ社会を今まで支配されてきた大衆が解放しようとしている。
オバマ改革の最大の抵抗力は独占資本という資本主義の支配者である。
今回の金融制度改革法の法律化は、Wall Streetに代表される資本の支配者に対するオバマ大統領悲願であった。
資本の横暴、資本の非人間さ、資本の危険さ、等々で大衆を苦しめてきた資本の利己と横暴を押さえ、資本が大衆を利するためオバマ大統領は頑張った。
アメリカはもうオバマ大統領を止めることも歴史を後戻りすることも出来ない。
それは、どんなにアナリストや評論家が吹聴しようと、今後アメリカ経済は「いささかなりとも不況に逆戻りすることはない」のと同じである。
投資家としてもアメリカの変化をしっかり認識しておくことが大事である。
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