第617号(2010年11月29日号)

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ドル・円と株価はどうなる

ドル・円と株価はどうなる
市場ではソウル(韓国)でのG20で先進国間の為替安定について、「先進国は為替相場の過度の変動や無秩序な動きを監視する」との宣言を受けて、極度な円高局面で介入出来るお墨付きを日本が得たと考え(大きな誤解であるが)G20後は円安に振れている。
G20は、今まで米中で対立を続けてきた国際収支不均衡問題で明け暮れた感があったが、アメリカのドル安、インフレ政策が原因で国際資金流入が止まらず国内インフレに追い込まれている新興国のインドやブラジルなどに資本規制を容認したことはあまり取り上げられなかった。
資本規制は国際金融の世界では保護主義のシンボルのようなものだから、私は例え一部とはいえ資本規制を解禁にしたことはG20の最重要事項として大々的に報道されると思っていた。
今まで新興国へインフレを輸出し続けてきたアメリカにしてみれば今回の資本規制容認は新興国への謝罪の意味も含まれているのだろうから、マスコミに報道規制を掛け大きく取り上げさせなかったのかと思えば理解出来る。


さて、読者の関心は今後の日本株と円相場のことではないだろうか。
株価については私の「ここ一番!」や「小冊子」で繰り返し述べているように年末が近ずくに連れて、日本の輸出産業にとって円高はむしろメリットであったことが理解され始め、また日本株が超出遅れであることから上昇気流に乗るのは確実である。
さらに今回のG20効果(為替安定化措置ではない)が株価と円相場に大きく貢献する。円についてであるが、為替安定のための半ば介入を容認したG20宣言を好感(誤解)して84円台までの円安になっているが、私はこのまま円安が続くとは考えず、むしろ再度急激な円高が始まると考えている。
先進国の通貨安競争でアメリカが日本だけを競争から除外したため円の独歩高を招いが、今回の資本規制容認で(中国を除く)新興国が国際資金流入にストップを掛けることから国際資金は新たな行き先を日本に求めると見ているからだ。外資はすでに出遅れを理由に日本株買いの比率を増やしているためニッケイ平均は上昇を続けているが、今後国際資金が日本に向かい始めると更なる円高、株高になるのは必至である。外人の日本株買い越しが続いているが、外人買いとはドルで円建て金融商品を買うことだから今後の円高期待がベースにあることを忘れてはならない。日本は9月15日82円の段階で為替介入した前料があるので今回のG20で先進国に与えられた為替介入容認は日本には適用されない。9月15日の日本のドル買い介入を黙認した時点でアメリカは新興国への資本規制解除後の新たなインフレ輸出国を日本に決めていたのである。
新興国が資本規制を始めると国際資金は日本に向かうことになる。
今の円安は外人買いのための演出価格と考えるべきだろう。
外人は日本株の出遅れよりむしろ国際資金の日本一極集中(実際には中国があるので2極集中)を読んで日本株を買っていると解釈すべきである。
今後円安が続くと言う考えは表面的解釈でアメリカの意図を理解しているとは言えない。従って年末にかけて円高、株高が進行すると考えるのが妥当だろう。何時どのくらいの円高か、株高か?
本日発信の「ここ一番!」や「増田俊男のCD/テープ『2010年締めくくり大講演』」で説明している。
又、先週金曜日ヨーロッパの債券市場がスペインとポルトガルの財政危機で両国の債権金利が高騰しパニック状態になったことで為替と株に短期的だが急変が起きる。これも本日市場が始まる前に「ここ一番!」で詳しく説明している。




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