第650号(2011年4月28日号)

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政界を襲う大激震!

私は前回の本誌(4月26日 号)で菅内閣の解散、総選挙を求めたが、読者から解散・総選挙無しで政権交代は出来ないものかとの質問が多く寄せられた。
民主党内では「菅降ろし」の動きが活発で、小沢派だけでなく鳩山派も菅降ろしで一致している。民主党所属国会議員の三分の一(現在では136名)の要請があれば開催できる民主党両院議員総会で菅総理に退陣を求める方法が考えられているが、例え総会の大勢が菅退陣を求めても総会決議に強制力はないし、「災害復興が私の運命である」などと言っている以上自発的退陣は無いだろう。
唯一の決定的かつ強制的退陣要求は国会での菅内閣不信任決議である。
自民党はすで内閣不信任案の提出を決めているから他の野党に小沢派(約90名)プラス鳩山派の一部が加われば不信任決議は可決され菅総理は内閣総辞職と解散を余儀なくされる。そうなると憲法69条の規定により10日以内に解散し40日以内に総選挙を行い選挙から30日以内に国会を召集しなくてはならない。
総選挙の結果自民党が圧勝することは今回の地方選の結果から明白である。
選挙になれば菅降ろしの急先鋒の小沢派議員たちで国会に戻れる者はほとんどいないだろう。
小沢派も鳩山派も菅降ろし実現のために自民党(野党)提出の不信任案に賛成することは自殺行為であり、国会議員から「ただの人」になることを意味する。
ならば自殺はしない。

ここからが読者の質問への答えである

私の想像だが多分小沢氏が密かに考えていることがある。
自民党との大連合の望みが無くなった今、菅降ろしと政権交代は内閣不信任決議しかないが、解散総選挙は困る。衆議院規定では50名以上の衆議院議員が議長に不信任案を提出すれば国会に上程出来る。つまり小沢氏は50名以上の自派議員だけで菅内閣不信任決議案を提出出来る。小沢氏は野党より先に内閣不信任案を国会に提出することを考えているはずである。野党に先を越されたら、総選挙は自殺だから野党の不信任案には賛成できない。つまり菅降ろしは失敗する。自民党は内閣不信任案を国会に提出しても小沢派プラスが賛成しなければ可決しない。内閣不信任案が不発なら、民主党内は、戦後の左翼の落とし子である菅、枝野、仙石氏らが中心の主流派と元自民党の小沢、鳩山の保守との内紛が延々と続くことになり、国会は再び悪循環となる。

小沢クーデター!

今国民の中では小沢氏への期待が高まっている。しかし小沢氏は刑事被告人のレッテルを張られ党員資格停止中だから自民としては表向き小沢氏からの大連合話には乗れない。
しかし小沢氏には谷垣氏(暫定総裁)以外の大物にいくらでもパイプはある。
つまり小沢戦略は菅降ろし後の組閣につき自民党と密約を交わすことにある。
国会での内閣不信任案可決で、こうした時期に総選挙など正気の沙汰ではないと言っている菅総理に解散をさせず、総辞職だけをさせ、国会で自民との密約通りの首班指名を行って(小沢抜きで小沢主導の)事実上民主・野党大連合を実現し、この国難を乗り切る。
私は小泉純一郎氏が天下をとる前に小沢氏に会って、「私ならこうする」と言って一足先に天下を取る道をアドバイスしたことがあったが、今度こそ小沢氏に「わたしならこうする」を実行して欲しい。


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