第695号(2011年12月29日号)

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2012年、日本経済は大丈夫!

最近(11月)OECD(経済協力開発機構)は2012年の世界経済について、欧州債務問題がさらに深刻化するので先進国の経済は総じてマイナス成長になるとの見通しを発表した。
市場における投資家の動向は株価上昇の期待が持てないことから株価収益率(PER)の高い銘柄への長期保有に変わっている。また株式市場から安全を求めて債券市場へのシフトも進んでいる。
日米株式市場の閑散が続いているのは休日続きのためばかりではない。
ニッケイはリーマン・ショックが起きた1カ月後の2008年10月から今日まで20年移動線を下回ったままである。
このことは1970年代から続いてきた景気循環相場が終わったことを示唆している。
成長無き景気低迷時代の経済にとって重要なことはイノベーションである。
日本の研究開発投資のGDP比は3.4%でアメリカの2.8%、ドイツの2.5%をはるかに上回り先進国中最高水準となっている。
アメリカや欧州が低成長・デフレ化という日本が20年前から経験済みの「日本化」に陥ろうとしている時、日本はイノベーションとグローバル化で今までの日本の休眠中に先進国が残した成功モデルを駆逐しようとしている。
他の先進国が長期停滞(日本化)に向かう中、日本だけが新市場を開拓しながら、さらに円高を利用して他の先進国の成長可能企業の買収に向かっている。
この日本の「違い」が2012年の世界経済を主導することになるだろう。


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