第721号(2012年04月13日号)
国会議員号

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67年の眠りから目覚める時

日本の政治は1945年、第二次大戦に敗戦してから今日まで眠りの中にあった。
政治とは国民の生命・財産を守りこれを保証する為に存在する。国民の生命と財産の安全を他国(アメリカ)に委ねてきた日本に真の政治は存在しない。
私はやっと最近日本が自力で立ち上がる時がきたと感じるようになった。
ありがたいことに、5月(27日?)衆議院解散後、(多分もう一度総選挙が必要と思うが)日本に「挙国内閣」が出来る可能性が出てきた。独断的挙国内閣でなくては日本の政治的独立は達成されない。

最後の貸し手は!?

戦後から日本の経済はアメリカからの執拗な輸出制限や不当かつ過酷な関税、さらにはプラザ合意(1985年)による円高の強制を受け続けながら日本は優秀にして勤勉な国民の努力によって難関を乗り越えながら今日の繁栄を築いた。
戦後日本はハイパーインフレ(1947−48年)と恒常的とまで言われた貿易赤字(1970年まで)を克服し恒常的経常黒字国になり、対外債務国から今日の世界最大の対外債権国にまで登りつめた。(主要国の対外純資産を参照:出所日経)



そもそも1999年に始まった欧州共通通貨ユーロ体制は前述のプラザ合意でドイツがアメリカから円同様ドイツ・マルク高を求められたのでドイツがマルク高で国際競争力の低下を恐れドル体制から逃れるために作った制度である。
日本は円高を真正面に受けて自助努力で克服してきたが、ドイツはユーロを隠れ蓑にしてドイツに比べて競争力に劣る南欧諸国を犠牲にしてEU(欧州連合)という閉ざされた世界で欧州No.1の座を築いた。
ドイツの為のユーロ体制が欧州のドル市場喪失になるにもかかわらずアメリカが黙認したのはやがてユーロが行き詰まり欧州資産をドル資産にスワップ(切り替え)してくることを知っていたからである。(実際に現在進行中)
ギリシャの事実上の債務不履行(2009年10月)から始まった欧州債務危機はドイツの為に被ったEU諸国の犠牲(負債)の顕在化でしかない。
3月末に欧州蔵相会議で決めた欧州安全網(8,000億ユーロ)では続く南欧諸国のデフォルト(債務不履行)危機に対応出来ないことからIMF(国際通貨基金)は今後現在の4,000億ドルに5,000億ドル以上を積み上げて欧州債務危機に備えようとしている。アメリカが「釣った魚に餌をやる必要はない!」で一切出資に応じないのでIMFは日本と中国に出資を求めている。(もう一度上記の表を見て頂きたい)対外資産保有No.1は日本、次が中国、ドイツの順である。
世界最大の対外資産マイナス国(債務国)はアメリカであり、英国、フランス、イタリア等欧米諸国は総て債務国。ところが世界で最も流通している通貨はアメリカのドル(今日約55%)である。今日のアメリカ、欧州等欧米の債務危機と金融不安の根本的原因は「世界が潜在的破綻通貨(ドル)を使い、世界最大の債権国の最も安全な通貨である円を使わないからである」。
欧米の債務危機を解決するには世界最強通貨「円」と人民元を世界がもっと使うことである。現在人民元は自由化されていないから現時点では円の国際化しか今日の欧米債務問題の解決方法はない。
そこでIMFから日本に要望されている出資だが、債務国に「総て円建て債」を起債させ日本が買い取る形にすべきである。債務国(欧州やアメリカ)が円建て債を発行した後、日本のように通貨価値を上げるべく経済努力をしないと対円で自国通貨価値が下がり日本への利払いと返済コストが上昇する。円建て債が普及すれば円の市場が拡大し、また債務国の規律が強化され、かつ市場が安定するばかりか「円高が是正される」事にもなる。
日本政府は「日本の債務国救済はすべて円建て債にする」こと大原則にすると同時に東京市場(円市場)をニューヨークに負けない資本市場にする戦略を打ち出すべきである。今日本は世界(IMF)からの出資を求められているのだから、「円建て債」を絶対条件にしなくてならない。
世界の「最後の貸し手」は19世紀のイギリス、20世紀のアメリカ、そして「21世紀は日本」になろうとしている!
(今回は日本と世界の為に財務省と日銀にアドバイスするものである)


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