第769(2012年10月09日号)

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不正でも、不都合でも、何でもご都合通りに出来るWonderful America!

先週金曜日(10月5日)アメリカのBLS(Bureau of Labor Statistics =労働統計局)は9月の雇用が114,000人増加し失業率が8月の8.1%から7.8%に下がったと発表した。この発表は共和党大統領選ロムニー候補に下がらない失業率を非難されていたオバマ大統領にとってこの上もないGood newsであった。
発表の数分後、2001年まで20年間GE(ゼネラル・エレクトリック)のCEOを務めたことがある実業家で大富豪のMr. Jack Welch氏が、こんな数字はあり得ない、手心が加えられたに違いないとブログで述べたので大騒ぎになった。
CNNのインタビューでBLS長官のMs. Hilda Solis氏は何十年間も行ってきデータ分析方法であり最も信頼出来る。データ抽出係も政党に関わっている者はいないし、アドバイザー委員会に分析結果が届くのも木曜の午後、自分自身(長官)も金曜日の午前中まで知らされていない。疑われるのは心外である、と答えている。調査は全米を824のブロックに分け、約6万の世帯を対象に行われ、選ばれた世帯の調査期間は4カ月で毎月4分の1が新規に入れ替わることになっている
私は米選挙史上例を見ない2000年のブッシュ(共和党)対ゴア(民主党)の大統領選の調査をしたことがある。日本と違ってアメリカの大統領選は各州の選挙人数の合計で決まる。各州の選挙人数は各州の一般票(市民の投票数)の多かった候補者が得ることになる。投票後の一般票の得票数はアル・ゴアが50,999,897票、ジョージ・ブッシュが50,456,002票であり、一般票ではブッシュは負けていたのである。問題のフロリダ州の結果前の両候補獲得選挙人数はゴアが266、ブッシュは246であった。フロリダのパームビーチ郡(エドワード・ケネディーが住んでいて圧倒的に民主党支持層が多い郡)の開票が異常に遅れ期限までに開票が間に合わない事態になり、未開票分が無効になった(最高裁判決)。デントン郡では開票終了の翌日未開票の2箱(ほとんどがブッシュに投票)が「発見」されたため投票数が変わった。さらに調査会社によって提出された非適格有権者リスト分が除かれた。
その結果フロリダ州の総得票数はブッシュがゴアより537票多くなりフロリダ州の選挙人25を得て選挙人数獲得数が271となってブッシュがゴアの266を破って当選した。(フロリダ州デントン郡の開票の翌日未開票投票箱2箱が発見されたことと、犯罪者リストの95%が無犯罪者の民主党支持者であった事実については2000年12月の本誌で解説している)。
未開票投票の無効は最高裁の決定、また犯罪者リストの公開を求めたゴアに対して最高裁はプライバシーを理由に拒否した。
アメリカでは政治・行政プロセスは政府と裁判所が認定すればすべて合法であり正しいと認められる。


前日の10月4日(木)経済統計局は第2四半期のGDPは前期の1.7%から1.3%に下がり、8月の耐久消費財は7月の+3.3%から13.2%下がったと発表したばかりであった。陸運、海運業は共に悪化で鉱工業生産も下がり続けている。こうした中で企業は新規雇用を差し控えているのに失業率が一気に8.1%から7.8% に下がるのは信じられないと言うのはMr. Jack Welch氏だけではない。ブッシュが民主党天国で何故勝てたのかと同じ疑問である。
私は、BLSは何の不正も行っていないと思う。9月には6万人の4分の1の新しい世帯が調査対象になる。もしこの15,000世帯(約45,000人)の多くが白人世帯で、かつ税金を払っていない47%以外ならどうなるだろうか。勿論リスト抽出は国家予算節減のため世帯調査専門会社が制作してBLSに提出し調査委員会で承認されてから調査員が訪問、面接調査をしているので合法かつ正しいとされている。またBLSが許されている計算上の誤差はプラス・マイナス0.8%までだから、今回の失業率は8.1%(8月)から9.0%に上がっても、7.3%まで下がってもおかしくない。つまり大騒ぎすること、または、させることに何かの狙いがあるのであって、今回の騒ぎの「裏」(本音)は失業率の問題などではない。むしろ何故リビア駐在大使スチーブン氏が「プロに殺害されたか」の方に関係があるということ!
こうした「書けない話」は私の「インターネット放送」に限る!


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