第865(2013年10月22日号)

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日本経済=アベノミクスとは何か?! 

「小冊子」(Vol.50)で「アベノミクスは日本経済の真実に反する政策」であり、「異次元金融緩和はアメリカ(FRB)のためで日本には百害あって一利なし」と断じた。


日本では経済(財務・金融)政策を考える時、往々にしてDogma(ドグマ)にとらわれる悪習がある。円安やゼロ金利を歓迎し、デフレを悪とするなど最たる例である。デフレは成熟経済の正常な現象または「結果」であり経済停滞の「原因」ではない。
安倍首相はリフレ論者の黒田を日銀総裁に任命し異次元金融緩和=円安政策に踏み切ったが、成熟経済になっている日本経済に逆行する政策である。
デフレ・円高は成熟経済の結果であって、デフレと円高が経済成長鈍化の原因ではない。円高は資産(不動産や株価など)に対してインフレ効果があり、フローにはデフレ効果があるから(余計なこと:円安政策をしなくても)国民の預金は資産や消費に向かう。
成熟経済下では需要と供給のギャップが限りなくゼロに接近するので物価は上昇せず(デフレ化し)、所得(給料など)も上がらない。
デフレ・スパイラルは消費者がまだ物価が下がると思い買い控えることから起きる現象だが、日本の場合長年物価が安定しているので、消費者の買い控えは起きることなく心配無用である。日本経済の本質を無視した円安政策で所得が目減りしたところへ輸入物価が上がり、さらに消費税増額では国民は「踏んだり蹴ったり」ではないのか。
成熟経済は海外投資を盛んにして海外所得で経常収支の黒字に支える経済。
円安政策は日本の経済指針を阻害するばかりか、「消費者泣かせ」の極悪政策である。
勿論日本の中心的存在の財務省中枢は「経済の常識」を知っていながらとんでもないドグマを囃しているのである。財務省トップ官僚中の主計局トップは日本の利益を代表して明治以来常に日本を守ってきたが、何故今ドグマを歓迎するのか。
「日本の嘘と真実」を知る時が来たのである。



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