本日から「小冊子」(Vol.50)50冊記念号の送付開始です。
表紙を開けた最初のページに私のド派手な外国用写真が載っています。(海外ではこれぐらいで丁度いいのです)その裏はキッシンジャーとの写真です。
FRB議長の最有力候補であったサマーズ元財務長官と同じくキッシンジャー氏もアメリカ経済について私と同じ考えを持つ御仁です。サマーズ氏がFRB議長を辞退した公式の理由は「引退生活を楽しむため」ですが事実は違います。
私のアベノミクス批判と全く同じ考えなのでイエレン氏(現FRB副議長で次期議長にオバマ大統領に指名された)や他のハト派(緩和継続支持者)と意見対立することがわかっていたからです。
「小冊子」(Vol.50)で事実によって明確にしたようにFRBの緩和政策はアメリカの金融システム危機が回避された時点(2010年)で終了し、アメリカ経済を市場の自律機能に委ねるべきだったのです。
特に2012年10月からのQE3(月額8.5兆円緩和)はアメリカ経済を阻害しています。アベノミクスの第一の矢、異次元金融緩和はFRBの失敗と日本の経済構造の変化(円高有利)を十分知りながらで緩和規模をGDP比でアメリカの3倍にするなど正気の沙汰ではありません。(それには隠された理由があります)
キッシンジャー氏、サマーズ氏共に私と同じく「経済は金融政策に依存すべきでない」という極当たり前の主張です。
次期政権が安倍政権になることが予想された2012年11月から急速に円安が進行しました。日本の輸出産業に「追い風」(全くの嘘)だということでニッケイ平均も急上昇しました。私は「黒田円安政策は日本経済に甚大な悪影響を及ぼす」と述べてきました。図は財務省の貿易統計(季節調整済)です。円安進行が始まった2012年11月から輸出が急減している事実を表しています。
言うまでもなく黒田異次元緩和の一環で新規国債の70%を日銀が買うことから国債市場の流動性が縮小、結果市場が乱高下するので日本の国債リスクが高まり金融機関は国債を手放しています。その結果は長期金利上昇です。
第一の矢で輸出は減り、逆に輸入は増え、貿易収支の赤字を定着化させ、円安のデメリット(輸入物価上昇)で消費者を苦しめ消費を落とし、挙句の果て金利上昇で企業の投資意欲を削いでいます。
円安はストック(資産)にデフレに働くのでやがて株価や不動産価格が下がってきます。第二、第三の矢についても事実によって分析、解説しましたのでご参考下さい。11月からの株価急落まであまり時間がありません。
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