紙から鉄へ
紙とは通貨、鉄とは武器である。
私は昨日の「ここ一番!」と「増田俊男のインターネット・セミナー」で「相場は政治が金融にとって代わった」と述べ、何故相場が「乱高下」するかについて解説した。
昨年10月末、足かけ6年にわたるFRB(米連邦準備理事会)の金融緩和が終わった時から相場におけるFRBの主導権は消滅した。今なお市場ではFRBの利上げの時期をめぐって関心が集まっているが、大きな動き(乱高下)はグローバル政治が主な要因となっている。
すべての道は冷戦に向かう
原油価格、ウクライナ内戦激化、ギリシャの急進左派政権とEU(欧州連合、特にドイツ)との葛藤、対イスラム国有志連合、等々すべてはアメリカ主導で一定方向へ向かっている。
世界市場を6年間動かして来たFRBの金融政策に代わってアメリカのグローバル政治政策がとって代わろうとしている。
偶然はない
偶然に見えるすべては必然である。
すべて目的のための戦略とその実行の結果である。
セプテンバー・イレブン(2001年9月11日、ニューヨーク、ワシントンD.C.同時多発テロ)は言うまでもなく、天変地異以外の偶然は無く、予期せぬ出来事ほど計画・戦略の成果は大きい。
アメリカの銀行は$700 trillion (8,200兆円)デリバティブ(金融派生商品)の信用残を抱えていて、その額は世界の総GDPの10倍である。
何か一つのデリバティブ商品がつまずいたら瞬く間に信用崩壊の嵐が世界中に吹きまくる。
最近のNY高の中で10年物米国債の利回りがじわじわ上がっているのは何故か。
2008年9月のリーマン・ショック以降NYダウ平均は60%下げたが、CITIバンク・グループ(NYSE:C)は94%下げた。
来るべき暴落を100年に一度の大儲けのチャンスにしなくてはならない!
今回の「小冊子」(Vol.65)はアメリカの世界政治戦略の一環として必然として起きる大暴落に付いて「目前の景気サイクル型大暴落特集」として、4つの分野から立体解説する。
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