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1081号(2016年6月21日号) | |||||
英国のEU離脱なし! 先週の株価は英国のEU離脱不安と期待された日銀の追加緩和が見送られたことから103円まで円高が進み株価(ニッケイ平均)は15,000円を割るところまで下げたが今や16,000円を回復するまで戻している。 世界の市場の関心事はBREXIT(英のEU離脱)の有無である。 私は「英国は良識ある国だからEU離脱はありえない」と述べ、6月23日までは「買いだ」とアドバイスしている。 私は「小冊子」(Vol.80)で「歴史の始まり」と題し、世界が今まで歩んできた歴史を終えて新しい歴史の第一歩を踏み出そうとしていることを多くの現象を挙げ、その中で「EUは新しい時代を先取りする欧州の大実験」と解説している。 世界が米ソ二大国に分断された時代が終わり、植民地や衛星国が独立し国連に加盟、世界に対して発言力を持つようになった。 情報革命によって情報の創造と発信が国家から国民に移り国家の権威と権限が縮小、小さい国家の時代となった。 国際化、グローバル化で人、モノ、マネーに国境がなくなり国家間の依存関係が深まり、国家は自立・独立・対立から国家間の協調・連携・統合の方向へ向かっている。 1993年11月1日に締結されたマーストリヒト条約から発足したEU(欧州連合)の理想は新しい時代の趨勢に一致する。 EUは2010年に欧州財政・金融危機を乗り越え、今中東からの難民問題、ロシアの領土的野心と戦っている。 英国のEU離脱論者はEU加盟国としての移民の受け入れ等の負担を嫌い、EUの機能の官僚化を非難するが、EU離脱後の英国の理想、安全保障、国際関係の在り方など何一つ示していない。 目先の責任回避で国家の運命を危うくする愚か極まりない選択である。 英国の良識は馬鹿げた選択はしない! |
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