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1169号(2017年06月16日号)
時代の流れを掴む

人間の歴史を紐解けば、時代の流れを明確に観ることが出来る。
しかし「時代を変える主」が存在するわけではない。
人々が、驚いたり、関心が集まったり、長く気になる事件が起きる一方、何の興味もない事柄も起きる。
こうした毎日の中で政治や経済は人々の動向に従う。
そしていつか思いもよらぬ者が大統領に選ばれる。
フランス国民がいわば無党派のマクロンを大統領に選んだことはフランス共和制(皇帝や王でなく国民の代表による政治体制)の伝統であった二大政党制を覆すものであった。
フランスの国民は時代が行き詰まってきたことを感じ取っていたのである。
潜在的財政破綻、グローバル利己、権利バブル(過剰福祉)、自国・国際犠牲のジレンマ(環境問題他)、対国際テロ・軍事脅威横行等々で国民に無力感が漂い、それは現行否定、新しい体制を求めることになった。
保守でも革新でもなく、かといって中庸でもなく、まるで天空から保守、革新の主張の中から「自分が気に入った政策」(個性的選択)を採用するような指導者が支持を集めはじめた。
両極端の意見を戦わせても、双方が罵り合っても国民生活は何も変わらない。
右も左も国民には無意味に映りはじめた。
マクロンはこうした時代の変化の中で生まれたのである。
今日の世界の東西で極端の典型はトランプと安倍晋三である。
トランプは利己主義、安倍は(仏大統領選の極右ル・ペンと同じ)右翼。
トランプはロシア・ゲートで、安倍は加計学園問題で苦境に追い込まれている。
日本で極端さを売り物にして人気を博した時代は小泉純一郎に始まり安倍で終わる。
安倍はもう時代の流れから外れた「時代遅れのお兄さん」になってしまった!
政治家は時代の一歩先を観なくてはならないのに。


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