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1175号(2017年07月06日号) | |||||
G20の混乱を読む 7月7‐8日にドイツのハンブルグで開催されるG20サミットは大混乱に陥る。議長国ドイツのメルケル首相は会議場を意図的に抗議デモが起こし易く、かつ取り締まりが難しい貿易港ハンブルグを選んだ為、極左過激派集団や「トランプよ、地獄へ行け!」の反トランプ集団、クーデターを自作自演して反勢力、特にクルド族を弾圧したトルコのエルドアン大統領に対するPKK(クルド労働者党)など数万人の抗議デモが会場を取り囲むことになっている。 ドイツ政府高官は首相の代言として「わが国では、人々が声を挙げる権利をもっている。すべての市民に抗議の権利があり、それはG20にも当てはまる」などと明らかに抗議デモを煽っている。横暴なトランプに対するメルケル首相の反撃である。2万の警察官を動員するが、一体何が起きるか全くわからないと警備責任者は言っている。 トランプのアメリカファーストと言う名の保護貿易に対して中国の習近平は、「中国は自由貿易推進の盟主になる」と宣言、メルケルと共に自由貿易主義国を結集してアメリカに対峙しようとしている。 トランプは6月29日中国をはじめ対米貿易黒字国に20%の関税をかける大統領令を出し、一部議会の反対を押し切って実効に移すなど先制攻撃の手を緩めない。 先のNATO総会でトランプが「自分の頭の上の蠅は自分で追い払え」と、将来アメリカはNATOから撤退する意思を表明したことで対欧ロシア脅威が増大している。トランプはハンブルグに向かう途中わざわざ欧州の小国ポーランドに足を運んだ。トランプは本年2月4,000の米軍と80の戦車をポーランドへ送り込みポーランド軍と共にロシア国境で軍事演習を行い米軍はポーランド国民の喝さいを受けたが、実はプーチンに対欧軍事行動を促す、いわばロシア軍誘い出し作戦の一環であった。トランプがロシアの対欧脅威を煽る中で、安倍首相はプーチンと会談し日ロ接近をデモる。こうして欧州の安全が揺らぐ中で、欧州における中東難民のカギを握るトルコのエルドアンはプーチンと会いNATO脱退をほのめかす。マクロン仏新大統領誕生で仏独軍事同盟が加速、欧州の安全保障体制が急速に変わろうとしている。 G20会場の外と中で大混乱が起きようとしている。 アフガニスタンはイランが裏、パキスタンが表で現在の政権は崩壊、タリバン政権が返り咲く。シリアはロシア、イラン主導でアサド政権のもとで統一。 中東から一時戦火が消えるが、サウジのスンニ派連合とイランのシーア派連合の戦火が一触即発。 ウクライナはロシア軍支援、アメリカ撤退で、クリミアに続き東部ウクライナは独立。ポーランド、バルト三国から米軍撤退、ロシア軍攻勢で、欧州諸国はEU離脱でロシアの衛星国になるか国土に戦火をもたらすかの判断に追い込まれる。 ここでもう一度トランプを選んだ意味の大きさをかみしめてみてはどうか。 増田俊男の「時事直言」協賛金のお願い! 現在、増田俊男「時事直言」協賛金受付中です。 サポーターの皆様(2口以上)には人生に、またお仕事にお役に立てて頂きたい特別レポート(FAX又はメール配信予定)を贈呈します。★第1弾(6/30)発信済み 1口¥3,000-。お問合わせ、お申込みについてはマスダ U.S. リサーチジャパン株式会社(HP:www.chokugen.com )まで。 ★大好評発売中! 増田俊男の小冊子『大変動する世界の緊急報告』(Vol.90) お申込み、詳細はこちらをご覧下さい。 |
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