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平成30年度一覧
1239号(2018年4月9日号)
正恩・トランプ会談の思惑

南北会談も米朝会談も金正恩の要望で実現されることになった。
4月27日の金正恩・文在寅・南北主脳会談の後の5月に開かれる。
金正恩は両会談を前に、経済の80%を依存し、1961年に安全保障条約を交わしている同盟国中国の習近平と核廃絶の為の米朝首脳会談の方針について相談した。
習近平は北朝鮮の核廃絶方式は「段階的で同時並行的な措置」が望ましいと述べ、習近平が金正恩と合意した米朝首脳会談の方式として新華社電で発表した。
さらに習近平は金正恩から2008年から中断されている6か国協議再開の同意も得た。時間をかけて核施設一件ごとに合意し、もめれば中国主導の6か国協議となれば、北の核廃絶交渉は中国主導になる。(中国の狙い)
アメリカが求めているのは「一括妥結方式」で、中国が望む方式はクリントン以来6か国協議を通して核機能停止から廃絶まで何度も合意を重ねたがすべて反故にされてきた経緯がある。トランプは「歴代の大統領が出来なかった北朝鮮の核廃絶をやって見せる」と断言しているから、中国の要望は受け入れないだろう。一括妥結とは、北朝鮮の体制保障と引き換えに核廃絶をCVID方式(Complete, Verifiable, Irreversible, Denuclearization:完全で検証可能、不可逆的な核廃絶)のことである。別名リビア方式と言われカダフィ大佐のリビアから核兵器とミサイルを一掃した方式である。
北朝鮮先制攻撃を主張してきたボルトンを安全保障会議主席補佐官に任命したのは金正恩にCVIDを意識させる為である。トランプの北の核廃絶方式については3月16日の電話対談で文在寅大統領(韓国)に伝えてあり、文も同意していた。ところが文は4月27日に予定されている南北会談で段階的、同時並行的方式に同調することが明らかになった。さらに万景峰号(定期連絡船)の入港許可や閉鎖していた南北共同の開城工業団地再開など制裁を次々に解いている。
これはトランプの言う「会談中対北圧力を緩めない」の方針に反する。
そこで新華社電の報道があった後の29日、トランプは大筋で合意していた韓国と米国のFTA(自由貿易協定)について、(FTAは強力な政治カードだとしながら)「韓国とのFTAは北朝鮮との取引が成立するまで棚上げするかも知れない」と言い出したのである。米朝首脳会談は北の核廃絶だけを目標にし、リビアで廃絶対象となったミサイル等大量破壊兵器は除かれている。段階的、同時平行的措置の場合は過去の事実の通り北から核弾頭を完全に廃絶することは出来ない。又一括妥結方式でも北が提示する核施設を完全に解体し廃絶出来ても、通信、情報等全く解放されていない北の何処に核弾頭が隠されているか知る由もない。いずれの方式でも北が核弾頭とアメリカ本土まで届くICBMの保有を続けることは間違いない。
トランプ、金正恩、習近平、プーチンの敵は「軍産」だからは朝鮮半島核廃絶で在韓米軍、沖縄の核戦闘部隊(ハーキュリー)、核搭載戦艦、空母等軍産のアジア撤退は望むところ。安倍は軍産の沖縄からの撤退は望まず、ただ一人軍産の味方。
金正恩が国営メディアで「安倍は自らアジアの孤児になろうとしている」。
安倍・金正恩会談については「拉致問題は解決済み」で一蹴。
やがて四面楚歌になろうとしている日本最悪の事態から日本が昇り龍のごとく舞い上がる「手」がある。小冊子Vol.97で解説。


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