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平成31年度一覧
1314号(2019年3月25日号)
「今終わろうとしていること、始まろうとしていること」

、、これは小冊子Vol.107 第1章の題名である。
パックスアメリカーナと呼ばれてきた「世界の政治・経済におけるアメリカの覇権」が終わろうとしている流れの中でトランプ大統領が誕生、流れが加速している。
「アメリカは最早世界の警察官ではない」とオバマもトランプも宣言しているように、今後アメリカは世界の安全保障への関与を避ける。
2月末の米朝首脳会談は、双方実務者間で部分核廃絶、部分経済制裁解除で合意が決まっていたが、突如トランプが反故にしたのは近い将来の米中首脳会談開催が決まったからである。
中東の秩序をロシアに任せるように、朝鮮半島の非核化は本来米朝だけで決められることではなく、北朝鮮の体制存続に不可欠な中国との共同歩調が必須。
トランプは金正恩が過大な要求をしたと言い、金正恩は国民生活に必要なわずかな要求しかしなかったと言う。
一体どういうことか。
金正恩が残念そうな顔をして、トランプからの首脳会談の話を待っていると言えば、今度は北の外務次官が「アメリカの要求を聞くための米朝首脳会談など必要ない」と公式発言。
するとトランプは慌てて対北朝鮮追加制裁を取り下げ、「金正恩はいい男だ」と言っておだてる。
すべて北朝鮮核・ミサイル問題をアメリカの手から金正恩が切望する中国へ、そしてやがて、拉致問題優先の日本を除く5か国協議へ移行させる為、つまりトランプの使命である世界覇権多極化へ向けての芝居である。
このように政治では「アメリカ関与の時代が終わろうとしている」のである。

昨年(2018年)トランプから「引締め政策を止めろ」と度々言われると反抗して年4度も利上げをしたFRB議長を私は「旦那に叱られてすねている愛妻だ」と評した。
3月19ー20日のFOMC(連邦公開市場委員会)は「年内利上げなし」、「資産縮小5月から減らし9月で打ち止め」を決めた。
パウエルは旦那トランプにこの上なき愛妻ぶりを発揮したのである。
次期大統領選たけなわとなる本年10月からFRBは緩和気味政策に転向、株価高騰。
しかし一度飲んだことのあるカンフル剤の効果(株高)は短期間。
体は相当蝕まれるが、それでも大統領選の2020年11月まではあの手この手で何とかごまかしながら体調を維持させトランプ再選!
就任したとたんにカンフル剤が効かなくなり、ご臨終!
これでトランプ念願の「ドルの時代が終わる」。
では汗水流してため込んだ財産をどう守るか、あるいは増やせるか、、、!?
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