経済動乱! 私は株価について、6月初旬から何度も「警告」を発してきた。少人数の勉強会では、より「具体的」なアドバイスもしてきた。総じて言えば「現金を枕に10月まで休憩」であった。明日の「目からウロコの会・大阪夏の陣」では「歴史に残る10月」のお話を、「たっぷり」するつもりである。 私は今年が1998年に「瓜二つ」であると述べ、円安、信用不安(スプレッド)、株価、経済構造(内・外需依存)、インフレ率、消費支出、等々のファンダメンタルを比較した。 今日のヘッジファンドの顕在損失額を同年と比較すれば、10月まで持たないかも知れない。 1970年代にも同じ経験をした。アメリカはベトナム戦争で「泥沼」に陥り、かさむ戦費にドルを刷り続け、結果インフレに陥ったところへオイルショックが重なり、世界恐慌となった。 ポールソン財務長官が中国に通い続けるのは、表向きは人民元切り上げ圧力であるが、本音は年率40%のピッチで増え続ける中国の外貨準備でドルを買い支えてもらうことだ。日本と中国のドル買い支えがなければ、アメリカ経済はとっくの昔に1970年代と同じように、大不況の引き金になっていたのである。 私は、「2007年は世界経済の主導権がアメリカから日本に移る」と拙著『日本がアメリカと世界を救う!』(徳間書店)に書いた。もはや今日のアメリカ経済に世界経済の主導権はなくなり、FRBは金融政策を決定できなくなった。また私は、「アメリカ経済は今、薄氷の上を恐る恐る歩いているようなものだ」と表現した。とにかく我々投資家にとっての「投資元年は10月(実質2008年)」からである。「嵐」が去った後は「晴天が続く」ものである。 政治動乱! そういえば、日本の政界も世界から認められるようになるのは「嵐」が去ってからだろう。政権崩壊、政界再編成、「新保守 対 新革新の二大政党」……。これが「戦後レジームからの脱却」でなくて何であろうか。安倍さんも、小泉さんを真似て(自民党ではなく)「政界をぶっ壊す」とでも言ったら「いい男」なんだが。下級武士小泉とでは育ちが違い過ぎたかな。
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