明日が過去であるわけ
「今夏から相場が変わる」と昨年から述べ続けてきました。そしてそれは北京オリンピックの開催日8月8日に「実証」されることになりました。1991年ソ連崩壊以来「冷戦」という言葉は辞書から消えていましたが、グルジア軍のロシア軍への攻撃(8月8日、グルジア侵攻)で華々しく復活しました。2002年から2006年までアメリカ経済を急速に牽引し、また日本にいざなぎ景気を凌ぐ好況をもたらしたアメリカの住宅・金融ブームは加熱した後、ついに2007年の夏からバブル崩壊に向かい、今なおアメリカ経済にも日本経済にも不況風が吹き荒れています。「先行きが読めない」が市場の合言葉である中私は「8月から新たなアメリカ経済の牽引役が登場する。それはソフトからハードへの転換であり、それを支える世界戦争が始まる」と述べ、株式投資家、特にプライベート・コンサルを受けられた方々には戦争株への切り替えとそのタイミングをアドバイスしました。私が昨年から「8月」を指摘したことには理由があります。実はサブプライム・ローンの行き過ぎの懸念が最初に認識されたのは2006年2月です。(私の長年の友人が経営陣にいる)Bear
Stearns(ベアースターンズ)異変の兆候を確認しました。その直後リーマンブラザーズの友人からも同様な指摘がありました。2006年当初からサブプライム・ローンという名の住宅バブルが崩壊することが決まっていたのにNYダウ平均は翌年2007年7月19日に1万4千ドルを、また10月11日に1万4千198ドルの最高値を付け、その後つるべ落としのように今日の1万1千ドル台に急落しています。今日の相場は売り買い両建てのヘッジファンドにリードされているので、バブル崩壊が決まった時点では逆に相場を吊り上げる力が働き、資金的に買いが限界に達したところから一気に売りに転じます。これが相場の流れの基本であり、通常の機関投資家も個人投資家もこの流れに翻弄されるか、巧みに乗るかなのです。
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