ニッケイ平均7000円台、NYダウは7000ドル入りで底打ちか?
NY時間10月23日、NYダウ平均は一時280ドル安まで下げた後、引け際で一気に172ドル高に戻した。その後を受けて始まった10月24日(金)、ニッケイ先物は前日の終値8450円から830円下げ7620円となり、夕方4時半から始まる第二セッションではザラ場で7100円台まで下げる大暴落となった。私は、「やがて日米株価は連動しなくなる」と言ってきたが、その意味するところは、「NYダウが下がってもニッケイは上がることがある」という意味だった。ところが今回の暴落は「負の逆連動」、まったく私の言う逆現象であった。前日木曜日はダウが660ドルも下げたにも関わらすニッケイはわずか250円安であった。ところがNYダウが172ドル上げた後の金曜日にニッケイが暴落するとは誰も考えなかっただろう。私は、本稿前号で、「資金に余裕のある人はニッケイが7000円台になったら買いに入ること」と述べた。まさかこんなに早くその時が来るとは正直思わなかった。2007年夏場から、アメリカのサブプライムローン問題に端を発したアメリカの金融システム危機、住宅バブル崩壊、不況懸念を材料に株価は下げ続けてきた。「材料織り込み済」という言葉があるが、いったい何時まで同じ悪材料が市場を支配し続けるのだろうか。正に「馬鹿の一つ覚え」というしかない。明らかに今の市場は異常である。1年3ヶ月間も飽きもせず同じ悪材料ばかりはやし立ててきたが、そろそろ市場参加者は冷静になる頃ではなかろうか。ニッケイ平均株価は昨年夏場の高値から1万円以上、つまり1年間で6割も下げている。株価は経済のバロメーターと言うが、では日本経済の価値は1年間で半分以下になったのか。国民の家計は6割減になっているのか。そろそろ事実に基いた行動をする時ではないのか。たとえば「日本の上場企業の4割以上は事実上無借金」という事実を市場は無視している。
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