上院選の民主党大勝利で挙国一致
アメリカの国益の観点からマケイン大統領を確信していた私の予想は完全に外れた。
アメリカの国益を守る保険がまったく効かなかったことにアメリカの世紀の終わりを感じざるを得ない。今回の選挙でアメリカの国益上プラスになったことは議会勢力(上院改選50議席)が民主党絶対多数になったことである。議会とExecutive(執行部)が一体となったことで今後必要な財政政策が迅速に施行されることになる。
財政政策による不況対策が待ったなしの状態にある時、挙国一致的政治体制が確立されたことはアメリカには大きなプラスである。
さて、財政政策であるが、たとえオバマ大統領といえども差し迫った経済危機から脱却するための公共投資という名の戦争を避けることは出来ない。イラク派兵早期撤退は公約の内だが、イランとの対応には積極的な発言を残している。オバマ大統領だから戦争に消極的であるという観測は間違いだろう。歴代の民主党政権は戦争にはむしろ積極的であった。
私はアメリカが来年イスラエル・イラン紛争に積極的に関わることに変わりはないと見ている。ホワイトハウスと議会の一枚岩の出現はむしろ中東戦争の準備だったのかも知れない。
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