ここ一番！

市場には情報は多々ありますが、肝心な情報はいくつもあるものではありません。情報時代の最大の難点は情報が多すぎることです。景気は希望や失望の心理と現実の差の推移です。情報が心理に作用し、心理が現実に影響を与え、現実がまた心理に作用します。問題は常に情報にあります。今日のマーケットは基本的情報と派生的情報、主導的情報と従属的情報の区別なく、センセーショナリズムが支配的です。「予測はずれ」の主な原因は、「16ヶ月ぶりに、、」、「21年以来の、、」、「米経済始まってから初めて経験する、、、」などの「騒ぎ好き」にあります。

昨年12月からアメリカの消費が回復しているのに、「ビッグ・スリーが危ない」とか「シティ・バンカメは大丈夫か」などが情報の中心になり、アメリカの経済成長の決め手になる「消費動向」にはそっぽ。実はこのような「騒ぎ」が通用しているときこそがチャンスなのです。政治も同じで、昨今はポピュラリズムが支配的です。従って肝心の政治使命が置き去りにされています。政治も経済も同じで人気主義がバブル化すると現実無視が顕著になり、やがて戦争のような超現実主義に突っ走ることになります。

さて、今後3ヶ月間はアメリカと世界から目が離せません。おそらく100年後の教科書はもっとも多くのページを2009年に割くことでしょう。

本誌512号（3月9日）で「買い！指令」を出したことはご記憶に新しいことと思います。9日の終値は7086円でしたが、本日はいくらで終わるのでしょうか。1週間でいくら上がったことになったでしょうか。いくら利益が出ましたか。すでに私の事務所には先週金曜日、「1年間の損を取り返した」と喜びの電話が入ったそうです。またもや古い話ですが、2007年12月13日（第443）で「2008年後半原油は150ドルになる」と予測したら嘲笑を買いました（実際は147ドルまで上がった）。17ヶ月前、「明日では遅すぎる」と言い、「現金枕に寝てください」と言いましたが、それから株価は1万円以上下がりました。また昨年からの私の口癖は、「2009年3月まで動かないでください」でしたね。今になれば大勢の方々からは大変喜ばれていると思います。

ご案内する「新企画」は、「ここ一番」の情報をタイムリーに、直接、発信しようというものです。最近は投資事業の関係でハワイに張り付いていますが、NYやワシントンの仲間と情報交換は密にしています。いつ飛び込んでくるかわからない情報が十分お役に立てば幸いです。私の予想が外れることもあると思いますが、その時は「自己責任」ということでご容赦願います。

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