第514号(2009年03月25日号)

増田俊男事務所 http://chokugen.com

中東戦争

私は、本日3月25日に中東戦争が起きると予測してきましたが、幸か不幸か戦争は起きませんでした。アメリカのリセッションと戦争の歴史を振り返れば、いかに不況と戦争が連動しているかがわかります。2001年後半の不況は9/11(同時多発テロ)後のアフガン・イラク戦争で、回避されたばかりか2002年からは成長に転じ、さらに2006年には景気過熱、ついにバブル化するに至りました。

中東戦争は、オバマ政権の史上最大級の金融機関救済と財政出動によって避けられました。こうしたオバマの丁寧というか、遠回りをするところが単刀直入なブッシュと異なる点です。しかし「いやなこと」の先延ばしの結果は更に悪くなるのが経験則。

私は3月9日の本誌で「買い指令」を出しましたが、株をおやりの方は買われたでしょうか。その後2週間足らずでNYは1,100ドル以上上げ、ニッケイも1,300円以上上げました。

今になれば9日が底であったことがお分かりになったはずです。

オバマ政権は、まさに天文学的財政出動で、最大限の経済浮上策を打ち出しています。

私が指摘した9日を底に世界中の株価が上がっている本当の理由は、これまた何度も言ってきたように消費が昨年12月から下げ止ったからです。史上最大とは言えオバマ経済政策は単なる期待であって現実ではありません。今後のアメリカ経済の行方は実際何処まで消費が伸びるかに掛かっています。止まることのない失業率上昇がどれほど消費者心理に悪影響を与え、さらにそれがどれだけ伸び始めてきた消費の足を引っ張るか。ここが勝負の分かれ目になります。オバマ政権は見事に戦争を回避したかに見えますが、回避ではなく「先延ばしただけだった」ことがやがて分かるでしょう。オバマ「期待」が何時「現実」によって「失望」に変わるか。

その時残された道は、もはや戦争しかなくなります。9日からの急速な株価上昇を見るとき、何か喜べないものを感じざるを得ないのです。オバマは約20%国防予算を増額しますが、アメリカの基幹産業(軍事産業)が肥満体になるようではアメリカ経済にマイナスです。肥満症の敵は運動不足、いや戦争不足です。オバマ政権に後が無くなるのもさほど先のことでもなさそうです。

*ところで、本日待望の「ここ一番!」を発信しました。
  *「ここ一番!」の時以外には発信しないのが「ここ一番!」です。

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