第540号(2009年08月19日号)

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10月高騰への地ならし

ワシントンD.C.の夏は実に暑い。いつもお世話になっているシンクタンク主催のミーティング参加も含め毎日忙しくスケジュールをこなしている。「ここ一番!」の読者には「新ワシントン情報」を来週早々発信する予定である。


さて、私の「(株式相場)10月高騰説」がいよいよ確実になってきた。
ここでもう一度「ここ一番!」はもとより、小冊子「24の扉」、「目からウロコの5章19項」、本誌の読者に私が述べてきたことを整理しておこう。
日本時間3月9日の当日私は本誌(時事直言)で「買い指令」を発信した。いみじくも当日は本年の「底」となった。その後小刻みに「上げでは売り」、「下げでは買い」(売りで2日、買いで1週間の早すぎ、遅すぎが一回だけあったが)を的確に指示、その正確さは事実が証明している。6月NY、ニッケイともに3月の安値から45%以上上昇したところで「売り指令」を出し、自説適正価格(1万円前後-実際には10,050円)に戻った後は本格上昇に転じ、あっという間に先の高値を抜くと述べた(ここ一番!)。実際その後10,600円まで急騰した。「これから乱高下するので傍観すればいい。8月は終わってみれば大躍進となる」(「ここ一番!」)と伝えてワシントンD.C.へ発った。
7月1日私は、ある勉強会で「夏相場到来」を宣言し、アメリカの好況への秘策と自信を詳しく解説、後に「24の扉」や「目からウロコの5章19項」でも概要を述べた。何度も繰り返すが、オバマ政権首脳は「不況は既に終焉、好況へ向かっており、2010年のバブル対策にかかっている」ことを忘れてはならない。アメリカで日々繰り返されている財政赤字、ヘルス・ケアーと国債増発問題などは水面上のことで、水面下では既に好況とドル支配権拡大に向かって動きを速めている(米中首脳会談)。「夏相場とその後」(ご案内中)で世界経済を不況から一転して好況へ誘導する大要因を解説したのでご参考願いたい。

悪化中のクレジットカードと商業不動産焦付きは過去の話!

私は6月ワシントンD.C.に来るまでは上記問題を指摘、発生する不良債権の規模の大きさから不況のさらなる深刻化を指摘していた。ところがワシントンD.C.訪問後一転して、ドル暴落なし、金利高騰なし、インフレ加速なし、金価格高騰なし、、、「アメリカ経済心配なし」、と従来の主張を180度変更した。7月1日の勉強会は正に私の予想と主張の逆転宣言であった。今回の不況の起爆材となったサブプライム・ローンを金額で優に圧倒するクレジットカードや商業不動産の焦付き不良債権問題は解決どころか深刻化しているのに何故不況が終わったと宣言できたのだろうか。
それは「傾向と対策」の問題である。サブプライム・ローン問題が発生した後、その規模と範囲が特定出来ず、不安がスパイラル化し、これにストップをかける対策が立てられず、Credit crunch(信用収縮)が世界の金融市場を席巻したのであった。
クレジットカードと商業不動産の場合、FRBは既に顕在、潜在不良債権額を正確に把握している。たとえその額がサブプライム・ローンを上回っても「対策」できるのである。既に大手商業銀行は十分過ぎる引当金を積んでいる。だからこの問題は過去の問題なのである。いまだにその金額の大きさを吹聴している向きがあるが、「時代遅れ」とでも言っておこう。お互いに川面のゴミに捉われず、水面下のうねりと、その力を知るよう勉強しようではないか。

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