第541号(2009年08月28日号)

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「鶏口と為るも牛後と為る無かれ」

いよいよ民主党政権誕生になりそうだが、新首相は日本人の誇りを持ってことに臨んで欲しい。
新たに選ばれた首相はまるで参勤交代の「行事」のようにアメリカ訪問をする。
これからは、重要な関係国の首脳を日本へ呼ぶようにしたらどうだろうか。
日本はいまだに世界最高の債権国。中でもアメリカにとって日本は中国同様最大の債権国である。金を貸している者が借りている者に「ご挨拶」に伺うことはない。
ご機嫌を伺いに来なくてはならないのは借りているほうのアメリカである。

本誌で日本は主権国家になっていないことを、現行憲法と日米安保の真実をもとに述べたが、せめて政治姿勢だけは主権国のように振舞って欲しいものだ。
あちこち動きまわらず、どんと構えて、他国を日本に呼びつけるようにすれば、おのずと日本が世界の中心に浮かびあがって来るというもの。
新しい首相は是非日本人の自信と誇りをもって世界に臨んで欲しい。

アメリカのドル増刷でドル下落も金利上昇も起こらない

「ここ一番!」の定期購読者には8月27日詳しい内容を発信したが、その訳は先月27、28日ワシントンで開かれた米中首脳会談の「取引」のためである。
オバマ大統領の、The relationship between US and China would shape 21 century (米中が今後21世紀を決める)という中国にとって名誉な言葉の背後にアメリカの一方的対中要求があった。中国の200兆円相当の外貨準備のほとんどは米資産になっているからドルの下落は中国の資産減になる。またドルの下落は対米輸出コストを上昇させ、既に半減している対米輸出を一層深刻化させる。アメリカは元自由化の主張を取り下げ、中国はドルの買い支えを約束したのである。中国が実現に意欲を燃やしているアジア共通通貨制はアメリカの経済的存在を保証しているドル基軸制を危機にさらすことから、中国は積極的に動かないことになった。アメリカは中国に短、中、長期国債入札計画を伝え中国はドル価安定を保証したのである。
巷にあるドル暴落説やハイパーインフレ論は理論の遊びとしては面白いが現実の経済には無関係であることをお伝えしておく。


*私の「10月株価高騰説」の総括編として「アメリカの真実!」という題で小冊子を書き下ろしたのでご参考ください。

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