第549号(2009年10月9日号)

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UK Media Report on US dollar (ドルについての英国メディア報道)

ロンドン時間火曜日10月6日、為替市場に大混乱が起きました。ドルは(1995年を除く)数年来の最安値87.11円に、また対ユーロでは過去2年来の最安値$1.4842を付けました。この騒動の原因は、英国のIndependent(インデペンデント)紙が、「アラブの産油国と中国、ロシア、日本、フランスとの間で秘密会議が開かれ、原油の取引通貨をドルからユーロ、円、元のバスケット通貨に切り替えることが討議された」と報道したからです。
どのようにIndependent紙を信じさせたかはわかりませんが、何者かが仕組んだ偽情報であることは間違いないでしょう。こうした偽情報は市場戦争の世界では日常茶飯事。だから(彼らが売り逃げた後?)翌水曜(7日)からドルは主要通貨に対して上昇に転じています。

日本株の出遅れは政治格差!

私は(以前から確実情報を持っていたので)9月30日、「ここ一番!」の読者に、「RBA(オーストラリア中央銀行)が一番乗りで出口戦略に入る(利上げ)」と連絡しておきました。さらにRBAにFRB(米連法準備委員会)やECB(ヨーロッパ中央銀行)が追従することは間違いないので、RBAの決定は「世界不況終焉」の公式発表を意味するとも説明しました。もし前述の陰謀がなかったら私の予測通り、10月6日から世界の株価は急上昇したでしょう。しかし偽情報は短命ですから、今後FRBのリップ・サービスとアメリカの驚異的企業利益(私の予測)発表で「日本を除く」主要国の株価は9月(NY9月21日)につけた年初来高値に追いつき、追い越すのは時間の問題でしょう。
残念ながら日本の株価は、欧米や中国の株価と比べて相当の割安感が認識されない限り欧米中のようには上げないでしょう。財務大臣や金融担当大臣が、後になって言い訳をするような発言を繰り返すようでは、なかなか日本買いムードにはなりません。
NYがすでに年初来高値に接近しているのにニッケイは未だに9月の高値から1,000円も下がったままです。最大の原因は日米経済格差ではなく日米政治格差というべきでしょう。

2010年資産バブル到来!

今後のアメリカの金融政策の舵取りの難しさは、出口戦略のタイミングと財政政策のマッチングです。それはまたFRBの独立制と市場との軋轢、ホワイト・ハウスと議会との対立に繋がります。銀行や証券に対する政府の規制は市場の圧力で妥協に終わろうとしています。潰すに潰せなかった大銀行が立ち直っているのにゼロ金利政策と量的金融緩和を続けることに対して議会の強い圧力があります。しかし銀行とは別に実体経済、特に中小企業はまだ立ち直っていません。家を失う人も失業者も増えています(失業率9.8%)。こうした状況下でFRBが年内利上げに踏み切ることは難しく、従来通りの超低金利、金融緩和政策を維持せざるを得ないと思われます。FRBが今までのように市場と妥協して大銀行に対する規制(特にリスク引当金比率)を怠れば、Easy money(イージーマネー)が実体産業を通り越して株と不動産に向かうので、来年は間違いなく資産バブルを引き起こすことになるでしょう。アメリカ経済の行方は日本の投資家にとっても心配の種ですが、しかしアメリカの政策ジレンマを金儲けのチャンスにすることも重要ではないでしょうか。私の10月以降株価高騰説には期限(「落とし穴」と今回の「小冊子Vol.4」で表現しています)があることをお忘れなく。外人が買わない今の安値で日本株を買ってどの時点で売り逃げるか。That is what matters.(これこそが重要です)。

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