第555号(2009年11月05日号)

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国民の借金

経済シンクタンク HARVEYROAD JAPANの「日本の借金時計」が刻々と増え続ける国の借金総額数を表示しています。
2009年11月5日午前9時57分現在の国の借金総額は804兆3,236億2,922万円です。
本年5月の日本の人口確定値は1億2,752万9,000人ですから国民一人当たりに換算すると約630.7万円となります。ご苦労の末「日本の借金時計」をお作りになった経済ジャーナリストの財部誠一氏によりますと、国の借金は毎年29兆円のペースで増えているそうです。
11月4日菅直人副総理、国家戦略担当相が平成22年度の新規国債発行額が44兆円を超える可能性があると話し、また22年度予算が100兆円規模になりそうだということから「国民の借金」という言葉がテレビや新聞に盛んに報道されることになりました。いずれも「国民1人当たりの借金がやがて640万円になる」と言い、「子供が産まれたとたんに640万円の借金を背負わされる」などとセンセーショナルな報道になっています。
実はこれと同じことが報道される度に私は本誌でご注意を申しあげてまいりました。
日本の国債の保有者は他の国々とまったく異なり、ほぼ100%が日本の国民なのです。たとえばアメリカの国債は日本や中国を中心に発行額の50%以上は外国勢に持たれています。日本の場合はお父さんがお祖父さん、お祖母さん、奥さん、子供等から借金しているのと同じです。アメリカのようにお隣さんから借りて返済不能になると自宅を差し押さえられるリスクがありますが、日本ではお父さんの名義になっている家に家族みんなで住んでいるので、お父さんが家族に返済しないといってお父さんを除く家族が自宅を差し押さえても仕方がありません。すなわち日本の国の借金は対外的リスクがゼロなのです。だから今日のように世界的不況の時は何処の国のモノでも買えるアメリカのドル(基軸通貨)と、まったく安全な日本の円を世界が保有しようとするのでドルと円が上がるのです。
さて、日本の国の借金である国債はすべて日本の国民が持っているのですから日本の国民は「国の借金」の貸主であり「国の債権者」です。
では、日本の国の債権者である国民と債務者である国について国会ではどんなことになっているのでしょうか。
今日までの累積赤字を作ってきた自民党代表:「鳩山総理、今生まれたばかりの子供にまで640万円の借金を背負わせるような不健全な財政政策をどうお考えですか」。
鳩山総理大臣:「あなたにだけは言われたくありません」。
驚くべきことは、自民党も民主党もマスコミも国民も、「日本では子供がオギャーと産まれたその瞬間から640万円もの債権者になれる」という「すばらしい事実」を知らず、まったく事実に反する逆を信じているのです。(信じていることになっている)
国の政治は国民のためですから、国は赤字国債を発行し続けて国民に国債の利息を払い続けているのです。借金大国のアメリカの国債発行額のGDP比は50%プラスです。日本は166%!人類の歴史上これほど借金した国は日本だけです。だから日本人(日本の国民)は世界一金持ちで、世界中の羨望の的なのです。
日本の国の借金を国民の借金だなどという間違いを知っていながら囃している者と、本当に間違いを知らない者が存在している事実をお忘れなく。
あなたがAさんから100万円借りました。どう考えてもこの先返せません。でもさらにAさんから借金をしなくてはなりません。さあ、あなたはどうしますか。なんとしてもAさんの債権者意識をなくすことです。マスコミや国会や評論家の合唱でAさんに暗示を掛け債権者意識を債務者意識に転換させることです。これ以外にあなたはAさんに借金を返済せずAさんから永遠に金を借り続けることは出来ないのです。おわかりになりましたか。

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