第578号(2010年02月23日号)

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国民犠牲の日本経済

日本政府の借金はやがてGDP(国民総生産)の2倍に達する。
人類の経済史上異常中の異常である。
アメリカの赤字がGDPの60%に接近してきたというので大騒ぎになっているのに日本は200%!
Standard and Poors(国債格付会社)は1月に日本の国債の格付けを下げた。
ではこんな酷い借金大国日本が経済破たんしないのは何故だろうか。
それは日本の国民がほぼ100%日本の国債を保有してくれているからである。
借金を他国に依存していると他国によって国債が投げ売りされると国債が暴落しやがて経済破たんする。
しかし日本のように国民が100%債権者なら国民は自国と心中しないからリスクが無い。
潜在的破綻国家日本が今なお存在出来ているのは国民のおかげである。

デフレ危機

日本はまた世界一のデフレ国家である。
ここのところ数週間さらにデフレが深刻化している。
経済にとってデフレはインフレより恐ろしい。
デフレは企業利益を圧迫し、国家の者金はスパイラル化して増大する。
経済の負の悪循環の元凶こそがデフレ・スパイラルである。
菅財務大臣は日銀の白川総裁にデフレ沈下の金融政策を要請したが、まったくお角違いも甚だしい。
デフレは需要不足が原因であって需要なき環境下での金融緩和など何の効果もない。
需要を創出するのは金融ではなく財務の責任である。
即効性のある内需拡大政策(インフラ投資)を放棄して福祉など何時になったら効果が出るのか知れない政策重視では何時まで経っても内需は拡大されず、デフレのみが猛威を振るう。
白川総裁が管氏に赤字削減の具体策を要請したのは当を得ている。
効果無き大型財政支出でさらに赤字を増やし、増税にも躊躇する鳩山内閣の先行きには到底期待できない。
何事も遅すぎることはない。一日も早くオバマ・マジックとオバマ・ウルトラCを学ぶべきである。
(トロントの今日は積雪50センチ!)


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