第605号(2010年09月13日号)

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日米同盟堅持か中国接近か

民主党の代表選も終盤となってきたが、本誌読者から意見を求められている。
私は諸政策もさることながら判断は「これからの日本の進路」を基準にすべきだと思う。
今後世界経済はどういう方向に向かうか、そしてそれを模索しながら政治はどう動くか。この判断が先だろう。
私が常に述べてきたことを箇条書きにしよう:
1.中国経済が外需依存から内需依存になる時、世界の経済主権は中国に移る。
2.その時期は中国の消費がアメリカの消費約900兆円を抜く時で、2015年と読む。
3.中国の軍事力は2ケタのピッチで伸び続け、アメリカの伸び率は下降線。米中軍事力の均衡が崩れて中国が圧倒するときは2020年と読む。
4.欧米の政治、経済政策は利己的であり、他国(日本)の犠牲は顧みない。
5.米ドルは中国の人民元とのペッグ制が解消されると急落する。
6.ドル本位制の間は金価格は上昇を続ける。
7.ドル本位制が崩壊すると世界最大の金保有で支えてきたドルが崩壊する。
8.中国はドル崩壊を見込んで2015年までに世界主要通貨との自由交換性を強化しながらドル資産を徐々に分散する。
9.アジアにおけるアメリカの軍事覇権を解消するため中国は日本との安全保障条約締結に向かう。
中国は日本との経済依存関係を強化し経済においても日本の対米追従にくさびを打つ。

以上が常に述べてきたことである。

では日本はアメリカと中国の政治、経済戦略の間にあって浮草稼業で行くのかヒマワリのように日に向かって進むのか。
今正に岐路に立たされているのである。

小沢氏とは過去に面識があり小泉天下の前に名乗りを挙げるべきだとお話ししたことがある。思えば小泉氏ではなく小沢天下があったのにと悔やんだものだった。

小沢氏は大物である。大物とは天下意識があり、世界と対峙する心構えが備わっている者である。
私は政治家から久しぶりに「命を掛けます」という言葉を聞いた。
小沢氏は言う、「私は自分の肉体的命と政治生命を掛けて日本を導きたい」と。
政治家が命を掛けずしてどうして一国を主導できるのだろうか。
命を掛けて来る者に命を掛けぬ者は敗退する。

さて小沢氏は「中国依り」と言われる。
政治家小沢の胸の内にある中国とのGive and Take(駆け引き)は目に見えるようだ。
今こそ日本はアメリカと中国の間にたって漁夫の利を得る時である。
小沢氏の中国接近はそこにある!
私の選択は言うまでもなく小沢一郎氏である。


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