第636号(2011年3月9日号)

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MARKET TREND(市場動向)

マーケット・リーダー(市場主導)は投資家心理である。
A社の業績が前年比50%向上しているのに、リビア政情不安定化で株価は下げ続けている。経済ファンダメンタルズが市場のリーダーであるとは限らないのである。

ここで間違いなく世界市場のリーダーであるアメリカのある投資家の心理をご紹介しよう。(AP通信)

ニューヨークでビジネス・コンサルタントを営むMr. D. Condren(45歳)は2007年のバブル最盛期(2007年10月)には持金(もちがね)の80-85%で株を買っていました。氏は、アメリカ経済は不況から完全に脱したという確信から昨年(2010年)6月から株式投資を再開しましたが、まだ持金の30%です。
どんな株を買っているのかと聞くと、Stocks that look like bonds(国債と同じように安全な銘柄)と言う。
大企業で配当をしていて株価収益率が高い銘柄を買っている。
氏は今後買い増す予定だが、市場情報には神経質で何か悪いニュース(中東情勢など)では躊躇することなく整理するという。

Mr. D. Condrenは今の投資家の心理を代表していると思う。
氏が国債を売って株に切り替えたように、国債市場ブームはすでに終わった。
これからはリスク市場(株式市場)だが、始まったばかりである。
怖々と一歩一歩進むが、何かあると直ぐに一歩後退する。
まだ一本調子で上げるところまで来ていない。
また無配の材料(有望)株を買うところにもまだ来ていない。
今後投資家は株式投資の割合を増やしながら安全銘柄を買い増す傾向が続き、ハイリスク銘柄を物色し始めるのは、5、6月にわずかな調整をした後だろう。

経済ファンダメンタルズの向上が続く一方で国際的政治問題が足を引っ張る状況がしばらく続く。
世界の経済成長センターである新興国、発展途上国の民主化の波と財政悪化から脱出できない先進国がどう融合していくのか。
日本を除くすべての国が変わろうとしている。


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