東日本大震災の被災者の皆様には心からお見舞い申し上げます。
ただいまお申込みをいただいています「小冊子」(Vol.22)の代金の一部を義援金として日本赤十字社を通して募金させていただくことにしました。
さて、昨日の「ここ一番!」でも述べましたように、今回の地震と津波による被害は甚大で、多くの市町村が根こそぎ破壊されました。
歴代の政府は、景気回復に最も即効性のある「コンクリート型公共投資」を極力避けてきました。
しかし、今後の市町村ぐるみのインフラ復旧事業には浚渫、土木、建設事業に迅速かつ徹底した公共投資が求められます。
財政悪化の最中であっても人間の住む市町村の復旧は最優先投資義務です。
日本経済はいまだにデフレから脱却出来ず、先進国中最も長く不況を引きずってきました。
私は本誌でよく例え話をしました。
山の頂から他の山の頂に1兆円をかけて橋を建設する話です。
橋が完成したら人間は誰も利用せずサルだけが喜んでいた。
全く無駄だと分かったのでまた1兆円かけて橋を壊した。
建設に当たっては元請けが1兆円で請け、下請けに8千億円で下し、その下請けが下に7千億円で落とし、さらに6千億円で落とす、、これを繰り返すと、GDP(各社の売上)はあっという間に5−6兆円になります。
さらに今度は造った橋を壊すのに1兆円かかりますから、同じことが繰り返されるので経済成長が加速され好況になるという話です。
私が申し上げたかったのはScrap and Build(破壊と建設)という資本主義の基本です。「破壊なくして成長なし」という資本主義の過酷な原理です。
日本は外国(戦争)ではなく「自然」によって破壊(Scrap)されました。
これからはBuild (建設)の番です。
資本主義はScrap and Buildであり、そのタイミングを決めるは、Who knows(神のみぞ知る)です。
自然は最も人間的な日本に過酷な破壊を与えました。
その結果日本は非人間的資本主義の世界で好況に向かうでしょう。
見えざる手の支配下にある私たちは、今回の震災犠牲者に手を合わすしかないのです。
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