第640号(2011年3月22日号)

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菅さん、頑張れ号
党利重視、国難無視の自民党

3月19日谷垣自民党総裁は緊急役員会を開き、谷垣氏に副総理兼震災復興担当大臣として入閣して欲しいという菅首相からの要請を全会一致で拒否した。
前号でも述べた通り、政治の急務はこの歴史的国難に与野党が一体となっていち早く被災者を救済し、被災地の復興、再建にあたることである。
自民党が谷垣氏入閣による連合内閣は与党の延命に繋がると言う理由で、一部議員の「火事場ドロボウ」などの罵声の中で菅首相の申出を一蹴したことに私は呆れると同時に怒りを覚えた。今、困窮と不安の中で苦しむ被災者と被災地域社会への政治責任は緊急支援と災害復興のための政治の安定であり、迅速な国会運営ではないのか。菅首相が差し迫った政治責任から「新しい連立」を模索するが故の谷垣氏への「唐突」と言われる要請ではなかったのか。平時では唐突だろうが、小沢一郎氏はこの国難にあっては「遅きに失した」とまで言っている。谷垣氏が唐突と感じたのは氏に全く国難意識が無いからだ。
谷垣氏は「トップダウンでやるのは、私の政治手法からすると、順序が逆ではないか」と言うが、国難の緊急事態に際して「船頭多くして船山に登る」ような政治手法は正しくない。政治の常識問題だ。
谷垣総裁の自民党は国難意識と国家緊急時における政治手法の認識欠如も甚だしい。谷垣氏は3月11日(大震災発生時)菅首相に電話をして、「、、政府の対策に全面的に協力する」と伝えていた。だから、菅首相は(遅れながらも)谷垣氏に震災復興相になって協力して欲しいと要請したのではないのか。
谷垣氏は、要請拒否後今度は「全面的」ではなく、「閣外」という条件を付けて協力するという。与党政権延命(政権安定)を嫌って閣外から協力するとは一体どんな協力なのか。今菅政権が求められている政治責任(安定政権、迅速国会)からすれば、協力どころか「邪魔」な存在になろうとしているとしか考えられない。
民主党の中にも菅首相の「独走」、「独断」を非難する声がある。
繰り返すが、こうした国家緊急時にはFrom down to top (下から上)は間違った政治手法!民主党議員諸君は全員黙って菅首相に従うのが正解。
一糸乱れぬ与党の姿勢は国民に安心感を与え政治に対する信頼に繋がる。

菅さんにお願いがあります。

党を無視して、国会議員一人一人に政策の違い(小異)を捨てて災害復興と国家再生(大道)のため暫定内閣に参加、協力するよう要望してほしい。そして一人一人の回答を国民に公表してもらいたい。我々国民は自分が選んだ代表の「踏み絵」の結果を見る権利があると思っていますので。


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