第685号(2011年11月11日号)

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EU解体!

今や国家の存亡は市場が決める。
市場は歌の文句「嬉しがらせて泣かせて消えた、、」と同じである。
「嬉しがらせる」のくだりは「バブル」を意味し、「泣かせて消えた」は現実に戻ることで「バブル崩壊」のことである。


1999年からユーロ共通通貨制度がドイツ、フランスなどの大国主導のもとにスタートし、かつてソ連の衛星国であった多くの南欧諸国が加盟、加盟国数は瞬く間に17カ国に達した。国際競争力が低くまた信用度の低い通貨を使っていた南欧諸国が突然ドイツ並みの信用度の高いユーロを自国通貨として使えるようになったためユーロ圏内に「信用バブル」が起こった。EU(ヨーロッパ連合)加盟国間でマネー、人、モノの国境が無くなったため南欧諸国とドイツ、フランスなど先進国との経済格差が急速に埋まり始め、それは南欧諸国の急速な経済成長の形で現れた。約10年間ユーロ通貨インフレと南欧諸国の経済成長が並行して進行したのである。1999年発足当時1ユーロは0.8から0.9ドルであったがやがて1.6ドル台まで上昇した。しかしユーロ全体の経済成長が止まり始めた2007年頃から、通貨バブルのメリットを利用した安易なユーロ債発行で負債を増やし続けてきたツケが国際競争力の低い国から順番に回ってきた。
今や先進国の成長は下降線上になり、ヨーロッパの先進国の2012年の成長率はゼロになる予定である。成長無くして負債は払えないのが原則!
ユーロ圏でこのままゼロ成長が続くなら、10年以上にわたってユーロ圏に累積した負債を払うことは出来ないばかりかデフォルトに陥るのは確実である。
ヨーロッパ首脳会議でもG7でも協議しているのは金融上の救済ばかり。
成長のためのEUの構造改革の議論は皆無。
EUが「アメリカの市場操作の餌食になる」のは時間の問題である。


「アメリカは転んでもただでは起きない」と再三述べてきたが、今アメリカは正に「細工は流々」である!
詳しくはこれから発信する「小冊子」(Vol.30)をご参照ください。


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