第687号(2011年11月18日号)

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世界超大恐慌目前!

1930年アメリカ発の大恐慌(Great Depression)を上回る規模の不況は今回の不況が始まった2007年末まで起こったことはなかった。今回の不況は2009年6月で終わったと言うのがアメリカの公式見解だが私は「馬鹿げている」と言い続けてきた。バブルとバブル崩壊を繰り返すことで成長を続けられるのはバブルの頂点の金融資産からバブル崩壊によるマイナスを差し引いてプラスであることが条件であると繰り返し述べてきた。おそらく読者は耳にタコが出来ただろう。2007年10月の頂点からバブル崩壊で失った資産を差し引いた図を私の小冊子等ニュース・レターで何度もお見せした通りで、バブル崩壊で失った後の資産は戦後初めてマイナス資産になった。今回の不況はバブルとバブル崩壊の連鎖ゲームから来た不況ではないのである。
Great Depressionが世界経済の中心がロンドンからニューヨークに移行する過程で起こったように、今回の不況はニューヨークの終焉を予告している。
アメリカはTPPにいち早く関わり、アセアン・プラス6カ国にも参加してアジアの成長センターでの主導権を握ろうとし、一方中国も無関税・障壁撤廃の犠牲を顧みず積極的にアメリカに向かい合う。
すでに世界の政治は次なる世界経済センターに布石を打とうとしている。


世界経済はその規模でヨーロッパ、北米、アジアに分かれる。
経済の中心はヨーロッパ(ロンドン)から北米(ニューヨーク)、そして今アジアに移ろうとしている。
アジアの「ある場所」(小冊子に明記)がセンターとなって世界経済の新秩序が形成されるまで世界経済はUncertainty(不確実・不安定)を続けるだろう。
新秩序に向かって一番乗りは、すでに非成長時代の「失われた20年」の経験を持つ日本である。次は国境無き資本集約有機体であるアメリカである。そして最後は今後ドイツによって統一されるヨーロッパである。
規模のみの成長国家、模倣国家、無責任国家の中国は日本に代表される物質的にも精神的にも質の高い先進国になり得ない。やがて経済も政治もハードランディングで、一時的であるが世界に大混乱をもたらすだろう。
世界は混とん状態のようだが決してそのようなことはない。「資本の意志」(金銭欲)と「力の意志」(支配欲)で判断して来た時代は終わった。東日本大震災の報道で世界が「もったいない」、「みんなで頑張ろう」、「みんなで助け合おう」、、、に共感した時、新しい世界が明確に見えてくるのではないか。


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