第689号(2011年11月28日号)

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増田俊男のインフレ・デフレ卒業論

「日本の失われた20年」は長期デフレに悩む日本の状態を表すものとして先進国が「従ってはならない代表モデル」として広く世界で認識されてきました。
この論調に対し私は「失われた20年」ではなく、低成長時代に先進国が従うべき「先進的モデル」であると述べてきました。
今の世界経済は規模の成長が終わった先進国と成長を続ける新興、後進国とのバランスの上に成り立っています。
やがて振興、後進国も先進国化し成長は鈍化し、世界経済全体の成長は止まり、経済は量から質に転換することは自明のこと。
日本は他の先進国に先駆けて低成長時代向けて経済体質を変更したのです。
アメリカのような金融政策(金融緩和)による仮需要で需要を煽る(バブル化)政策を永遠に廃止し、実需のみをベースにした堅実な実体経済を続けています。
日本経済は実需が均衡する無成長かつゼロ金利が続くので金融政策は無用となります。
インフレとデフレは表裏一体です。
行き過ぎた金融緩和はインフレを起こし、同じく金融引締めはデフレを起こします。金融政策が不要、無効になる時代はインフレもデフレも存在し得ません。
日本はインフレ、デフレ無き低成長時代の先進国モデルになったのですから今後インフレ、デフレ論議は不要なのです。
日本経済に関する限り、もしインフレやデフレの論議をする者がいたら時代遅れ者と考えるべきでしょう。

欧州情勢

「大津波」は2012年2月前でしょう。
ドイツのヨーロッパ統一の野心についてはすでに述べた通りですが、ユーロ加盟国を(主権無き)財政統合に一気に追い込むにはギリシャを国債デフォルトの生贄にしてパニックを起こすしかないのです。
ギリシャの国債本年12月8日償還分は手当て済みですが来年2月以降は支援打ち切りでしょう。
今後はユーロ非採用国10カ国がギリシャ同様国債デフォルト危機に追い込まれるでしょう。
ドイツのヨーロッパ統一が見えてきました。
アジアの強国日本はドイツと異なり「大東亜共栄圏構想」を忘れてしまったようです。


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