第732号(2012年05月28日号)国会議員号

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「日本の失われた20年」に従うオランド(仏)大統領
(本稿は日本の指導者やオピニオン・リーダー必読)

先進国は今、、

今週中にお送りする「小冊子」(Vol.36)の冒頭で述べていることがある:
「今後先進国の経済成長は低迷したままで伸びることはない」。
高成長を続けてきた中国、インド、ブラジル等「新興国の経済成長は今や天井を打って下降線である」。つまり「今日まで続いてきた人類の経済成長の歴史は終わり低成長時代になってきた」のである。
先進国(民主国家)の政治は民意迎合、ポピュリズム志向に陥り高福祉国家を目指さざるを得ず、結果いずれの国も恒常的債務過剰国家になっている。

欧州債務危機の原因

欧州連合諸国、中でも南欧諸国の債務問題の原因の第一は政治の福祉志向。
第二はドイツやフランスと生産性と競争力が著しく異なる欧州諸国が同じ通貨(ユーロ)で10年有余同じ市場で競争を続けてきた事実である。
ドイツ、フランス以外の国は今後経済主権を放棄してEUに財政統合しなければ経済破綻する運命にある。メルケル首相が主張する財政規律を高失業率とマイナス成長(不況)に苦しむ南欧諸国に強制すれば、経済はさらに疲弊し、財政悪化スパイラルの悪循環に陥ることは自明である。オランド大統領の主張する成長と雇用の促進には財政出動が不可欠である。しかるに過剰負債、高失業率、不況下での財政出動は欧州経済存亡にかかわる「バクチ」である。しかしメルケル首相の財政規律一点張りは債務危機救済どころか財政崩壊必至。ならば欧州の選択肢はオランド大統領の「バクチ」しかないことになる。

ギリシャの運命は欧州の運命

ギリシャがEU(欧州連合)から与えられた第二次金融支援の70%が年内に実行されることから6月17日の選挙後の新政権は何としても年内はユーロに留まり課せられた財政規律を守ることとし、かつオランド大統領が主張する(既存の金融支援に加えて)財政支援を求めることになるだろう。しかし来年になるとギリシャは過酷な財政規律条件を到底実行で出来なくなるので国債デフォルト危機が再々燃する。来年は「仏の顔も三度」は無く、EUもIMF(国際通貨基金)もギリシャ支援は出来ない。結果ギリシャはユーロ離脱、新ドラクマ通貨採用に追い込まれる。しかしギリシャのユーロ離脱で世界の市場に波乱は起きない。何故なら来年までにギリシャもEUも世界市場もギリシャのユーロ離脱、新ドラクマへの切り替えの準備を終えているからである。ギリシャは他の南欧諸国のモデル・ケースである。

日本の「失われた20年」は「失われなかった20年」であった!

2008年9月15日のリーマン・ブラザーズ・ショックの直後、米FRB(連邦準備理事会)のバーナンキ議長は「日本の失われた20年を轍にして、、」と言って日本が1990年代のバブル崩壊後、財政支出(無駄な公共投資と言われて批判された)を繰り返したが低成長のままで長期にわたってデフレに陥ったことを「日本型モデル」と称し、注意をしなくてはならないと警告した。
白川日銀総裁は、最近の講演で「日本型モデルは間違っていたとは考えていない」と発言、さらに金融政策の限界に振れ、「金融緩和は時間を買っているに過ぎない」と述べている。90年代に日本が無駄な財政支出を続けていなかったら間違いなく日本経済は恐慌に陥っていただろう。就業者数減少、高齢者増大という成熟社会の構造下で低成長を維持するにはゼロ金利と無駄な公共投資の連続しかなかったのである。やがて日本のような成熟社会になるアメリカや欧州は「日本の失われなかった20年」に従うべきである。にもかかわらずFRB議長バーナンキ氏は、すでに成長時代が終わっているにも関わらず「何とかの一つ覚え」で白川日銀総裁の言う「時間を買うに過ぎない」金融緩和を何度も繰り返している。我々はバーナンキFRB議長よりはるかに優れた見識を持つ白川日銀総裁を誇るべきである。
今欧州もアメリカ経済も丁度90年代のバブル崩壊と同じ状況にある。FRBとECBは相も変わらず金融緩和で債務危機の先送りを続けている。
オランド大統領はバーナンキ議長やメルケル首相と異なり「失われなかった日本の20年」に従って「恐慌に陥らない為の無駄な財政出動」を求めている。
今先進国が、実体経済に顕在需要が無い中で無駄な財政出動に踏み込めば企業と国民の懐に余分なカネが流れ込み、企業は無駄な設備投資を、国民は無駄な消費に走るから必ず景気は良くなり、結果財政バランスシートは改善される。
市場活性化の為の金融緩和はカネが中央銀行と市場の間を空回りするだけで、一部の金融プロはとてつもない儲けをするが、企業も国民も恩恵を受けることはなく、やがて財政はさらに悪化する。不況から脱出する時はバランスシート等と言う財務省の書類のことは忘れることが肝要である。無駄な財政支出が必要になっている時、消費税・増税に「政治生命を掛ける」等という首相は殺人をも厭わぬ麻原彰晃(財務省)の愛弟子のようなものだ。
欧州債務危機はメルケル首相の財政規律とオランド大統領の財政支出の歩み寄りや折衷案では解決不能!欧州債務危機は財政悪化を恐れぬ徹底的な財政出動による無駄な公共投資しかない!成長が止まった時、成長を期待するには「無駄」を期待するしかない。資本主義経済においては常に「無駄は美徳」なのである。


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