一難去って、また二難
6月18日ギリシャ選挙の結果、私がかねてから述べていた通りギリシャのユーロ離脱は無くなった。もう一つ私が述べてきたことだが、「来年3月にギリシャは国債デフォルト(不履行)に陥り、今度はトリオ(欧州連合、欧数中央銀行、国際通貨基金)は金融支援しないのでギリシャはユーロ離脱に追い込まれ2001年以前の通貨ドラクマに戻る。
もし6月28日に発表されることになるユーロ加盟国が経済主権を放棄した上での欧州財政統合と欧州共通預金保証機関と共に欧州金融機関を一括監督、規制統合する欧州金融統合が年内に具体化しなければ、来年はギリシャに続きスペイン、イタリアがユーロ離脱に追い込まれる。
欧州の財政統合と金融統合無しにドイツ以外の、フランスをも含むユーロ加盟国に経済的自由、すなわち経済主権を与えたままではやがて総ての加盟国の財政は破綻する。
今月末の欧州首脳会議は欧州の経済的統合には4−5年かかると発表するだろう。
“Time waits for no one”(時は人を待たず)であるから、来年はスペインとイタリアで欧州連合は壊滅的状況に追い込まれるだろう。
ドロボーに追い銭
ところで金持ち大国日本は大金持ち大国中国へ共にIMF(国際通貨基金)へ欧州救済資金を拠出しようと説得している。何故IMF最大の出資国アメリカが一銭も出さないのかが分かっていないようだ。
アメリカは不渡りになることが決まっている手形は割らないで、日本と中国が気前良くIMFに大金を入れた途端にアメリカは手元の欧州債をIMF経由で現金化する。
トリオの救済能力だけでスペイン一国が救済できないのにスペインより大きいイタリアが控えている。
茶番劇
1999年ユーロ発足を仕掛けたのは何故か。
今月末その訳が明らかになる。
もっとも一般はユーロ崩壊後でなくてはその訳を知ることが出来ない。
我々は今真実を知ることが出来る。
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